株式会社新潮社は、シリコンバレーで活躍するデータサイエンティストが、効率最優先の現代社会に警鐘を鳴らす単行本『最適化幻想 効率が人を幸せにしない理由』を2026年3月25日(水)に発売します。
<本書の内容と読みどころ>
■最先端データサイエンティストは、なぜ「最適化」に疑問を抱いたのか?
著者は統計学やアルゴリズムを駆使してデータ分析を行うアメリカ人のデータサイエンティストであり、MITで博士号を取ったトップエリートです。しかし、彼女はシリコンバレーで働くうちに、効率を最優先させる「最適化」に疑問を抱くようになりました。最適化が進んでも、人々は忙しくなる一方で、格差が拡大し続けているのはなぜなのか――。そこで著者は「最適化」が社会にどのような影響を及ぼしているのか、アメリカ各地の最適化の現場を訪ねる旅に出ます。同時に、どのような経緯で「最適化」が社会に浸透したのか、歴史的な経緯をたどっていきます。本書にはその思索の過程が綴られています。
 
■ニュートンから近藤麻理恵まで。「最適化」は、いかにして世界を覆い尽くしたのか?
「最適化」の先駆けとなったのは、近代物理学の始祖であるアイザック・ニュートンだと著者はいいます。そして、アダム・スミスが『国富論』で市場資本主義を語り、ジョン・スチュアート・ミルが「最大の善を目指す」功利主義を唱え、そこにプロテスタントの「節約」と「禁欲」の精神が結びつくことで、「最適化」の思想がアメリカを覆い尽くすことになりました。「片づけの魔法」でアメリカ社会に熱狂的に受け入れられた近藤麻理恵は、「最適化」の系譜の最前線にいる一人だといいます。
 
■アメリカで何が起きているのか?
「最適化」の背後にあるのが、「計測できるものなら解決できるはず」というアメリカを象徴する考え方だと著者はいいます。しかし現在、「最適化」の限界が見え始めています。テキサス州で真冬に起きた大停電やフーヴァー・ダムの水不足、カリフォルニア州の森林火災といった目に見える形だけでなく、アメリカの人々の心には無力感が広がり始めているといいます。
「効率最優先」の世界で、私たちはどう生きればいいのか――? コスパやタイパ、AIの活用が叫ばれる現代において、すべての人にとって切実な問いを投げかけています。
 
【内容紹介】
シリコンバレーで活躍してきたデータサイエンティストが、全米各地の最適化の最前線を巡り、大規模停電や農業コミュニティの崩壊、格差拡大や労働疎外といった、アルゴリズムが生んだ矛盾に迫る。NYタイムズ絶賛!
 
【著者/訳者プロフィール】
(C) Yvonne Israel O'Hare 2022
著者/ココ・クルム(Coco Krumme)
作家、応用数学者。マサチューセッツ工科大学で博士号を取得。シリコンバレーを拠点にテクノロジー業界で働いた後、科学コンサルティング会社を設立し、データサイエンティストとして活動。現在は太平洋岸北西部の離島の小屋に移り住み、本業の傍ら、執筆活動などを行っている。
 
訳者/松本剛史(まつもと・つよし)               
翻訳家。1959 年和歌山県生まれ。東京大学文学部社会学科卒。ライアン『パンデミック監視社会』、オノレイ『難題解決の達人たち――即効策はなぜ効かないのか』、ティンティ『父を撃った12 の銃弾』、トーマス『愚者の街』など、訳書多数。
 
【書籍概要】
【タイトル】最適化幻想 効率が人を幸せにしない理由
【著者名】ココ・クルム/著、松本剛史/訳
【判型】四六判(288ページ)
【定価】2,750円(税込)
【発売日】2026年3月25日
【ISBN】978-4-10-507461-6
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/507461/

株式会社新潮社は、シリコンバレーで活躍するデータサイエンティストが、効率最優先の現代社会に警鐘を鳴らす単行本『最適化幻想 効率が人を幸せにしない理由』を2026年3月25日(水)に発売します。