~ 介護保険外の“見えない困りごと”を拾い上げ、制度の狭間を埋める新セーフティネットの社会実装へ ~
高齢者の生活支援サービスなどを展開する株式会社OTERA(本社:神奈川県逗子市、代表取締役:武田 啓、以下 当社)は、神奈川県が主導するオープンイノベーションプログラム「YAK」において、2026年1月より実施していた横須賀市をフィールドとした「地域共助型生活支援サービス」の実証事業が無事終了したことをお知らせします。
あわせて本日2026年3月18日(水)、神奈川県主催の成果発表会において本事業の成果を報告し、実証期間終了後もサービスを継続提供すること、および対象エリアを横須賀市全域へ拡大することを発表いたしました。
 
『マモルバ』
https://otera.co.jp/mamoruba/life
生活サポートサービス『マモルバ』 支援マッチング率100%を達成
 
本実証の結果、介護保険制度の対象外となる微細な生活課題が、高齢者の心理的孤立を深める要因であることが浮き彫りとなりました。当社はこの「制度の狭間」にある課題を地域住民の支え合いで解決するモデルの有効性を確認し、実証期間終了後もサービスを継続提供すること、および対象エリアを横須賀市全域へ拡大することを決定いたしました。今後は、本モデルを神奈川県内(川崎、藤沢、茅ヶ崎、横浜等)の他のエリアへも順次拡大してまいります。
 
■背景 ~深刻化する「孤独・孤立」と制度の狭間にある課題~
現在、心身が比較的自立しているために公的支援の網から漏れがちな高齢者の「心理的孤立」が社会問題となっています。神奈川県では新かながわグランドデザインにおいて、重点課題として「孤独・孤立対策」を掲げていますが、対象者や対応策が幅広いこの行政課題に対応するべく、、県としても「孤独孤立対策」について、民間と協力しながら対策をおこないその解決策を探っている状況でした。
 
■実証成果 ~数字以上に深い「個別課題」の解決と50名のサポーター創出~
実証開始後、以下の3つの観点で高い有効性を確認いたしました。
(1) 「声なきニーズ」の特定と解決
「スマートフォン操作への不安」「重いゴミ出し」といった、介護保険対象外の“ちょっとした困りごと”が孤立の入り口となっている実態を特定。これらを「マモルバ」が拾い上げることで、孤立の未然防止を実現しました。
(2) 持続可能な支援体制の構築と「マッチング率100%」の実現
福祉人材が不足する中、横須賀市周辺にて既に約50名の地域サポーターを創出。さらに『マモルバ』のアプリシステムを活用することで、実証期間中の生活支援依頼に対するサポーターのマッチング率100%を達成し、地域住民が能動的に関わるアウトリーチ型の支援を仕組み化しました。
(3) 地域共助の循環
支援を通じて双方が地域との繋がりを再認識し、地域コミュニティを再活性化させる「共助モデル」のプロトタイプを確立しました。
(4) CtoCの支えあいから、介護事業所等への人材紹介(toB)の発展
日常的な生活支援を通じて、地域サポーターの中で「介護・福祉」に対する心理的なハードルが下がり、関心が高まる傾向が見られました 。その結果、住民同士の支え合い(CtoC)が活発化するだけでなく、創出した地域サポーター(非介護人材)を人手不足に悩む地域の介護施設等へ紹介する事例へと発展しています。この流れは、介護業界の負担軽減と地域内での新たな雇用創出を同時に実現する、持続可能なモデルとなる可能性が確認されました。
<実証の実施を受けて関係者のコメント>
・株式会社OTERA 代表取締役 武田 啓
「今回の実証を通じて、介護保険などの公的サービスだけでは解決しきれない些細な困りごとが、高齢者の孤独感に直結していることを改めて痛感しました。マモルバは、こうした『制度の狭間』を地域の温かな手助けで埋めることを目指しています。横須賀市全域への拡大を皮切りに、神奈川県全体、そして全国へとこの共助の輪を広げ、誰もが自分らしく安心して暮らせる社会を実装してまいります。」
・神奈川県福祉子どもみらい局福祉部生活援護課(本事業協力)様
令和6年4月に施行された「孤独・孤立対策推進法」では、孤独・孤立の問題は誰にでも・いつでも起こり得るもので、社会全体の課題であることから、あらゆる分野において対策の推進を図ることが重要であるとされています。
今回の神奈川県オープンイノベーションプログラム「YAK」 実証事業を通じて、民間企業が主体となりデジタルの力を有効活用した高齢者の孤独・孤立対策の好事例を示すことができました。
また、本実証事業において、サポーター側にとっても、人とつながり、地域に貢献することで、自身の役割を認識し高い充足感を得られること等が分かり、単なる支援提供ではなく、サポーター自身のつながり作りにも寄与するものであったと考えます。
今回得られた知見を参考とし、県内であらゆる主体による孤独・孤立対策が推進されるよう、引き続き取組を進めてまいります。
 
生活サポートサービス『マモルバ』 実証イメージ
生活サポートサービス『マモルバ』 アイコン
■今後の展望 ~「地域の担い手創出プラットフォーム」として自治体連携を加速~
今後は本モデルを「地域の担い手創出プラットフォーム」として位置づけ、地域参画を促すことで高齢者の孤独・孤立を減らす取り組みを推進します。具体的には、自治体と連携し以下の3つの役割を担います。
1. 担い手養成プラットフォーム
地域に眠っている潜在的な「支え手」(主婦層、アクティブシニア等)を掘り起こし、活躍の場を提供します。
2. 孤独・孤立早期発見ネットワーク
孤立や心身の異変を早期に察知し、必要な公的支援に素早く繋ぐための「地域のアウトリーチ(訪問)拠点」としての役割を果たします。
3. 地域の介護基盤を支える人材紹介(toB展開)
創出した地域サポーターを、人手不足に悩む地域の介護事業所等へ紹介します。地域の介護基盤の安定化に貢献するとともに、地域内に新たな雇用を創出します。
本実証で得られた知見を基に、2026年4月以降、神奈川県内(川崎市、藤沢市、茅ヶ崎市、横浜市等)の他のエリアとの実証・連携を優先的に進めてまいります。また、葬儀社や携帯電話会社、介護事業者等の民間企業とも「マモルバ」の機能連携(OEM提供等)を拡大し、オンライン(アプリの見守り)とオフライン(地域サポーターの生活支援)を掛け合わせた、高齢者が安心して自分らしく暮らせる社会の構築を加速させます。
 
■生活サポートサービス『マモルバ』について
生活サポートサービス『マモルバ』は、高齢者の日常生活における“ちょっとした困りごと”を、地域の支援サポーターが支える生活サポートサービスです。介護保険ではカバーしにくい家事・生活支援領域にも対応し、調理、洗濯、掃除、草取り、ゴミ出し、通院付き添い、買い物代行、見守り、話し相手など幅広いニーズに応えます。100名以上のサポーターが在籍し、専任担当制により利用者一人ひとりに合わせた支援体制を構築できるほか、ご家族からスマートフォンや電話で依頼できるため、離れて暮らす家族にとっても利用しやすい仕組みを備えています。現在は逗子市・横須賀市・横浜市金沢区などで展開し、地域の支え合いを通じて、高齢者とその家族に安心を届けています。
 
■神奈川県オープンイノベーションプログラム「YAK」について
「YAK(ヤク)」は、正式名称を「エール“ガバメント×ベンチャー”アライアンスかながわ」といい、2025年度(令和7年度)に新たにスタートした神奈川県のベンチャー支援事業です 。
神奈川県や県内市町村と、斬新なアイデアや技術を持つベンチャー企業が連携し、複雑・多様化する行政課題や社会課題の解決を目指すオープンイノベーション・プロジェクトを創出・支援しています 。採択されたプロジェクトには、実証実験にかかる支援金の提供や専門コンサルタントによる伴走支援が行われ、社会実装に向けた総合的なサポートが展開されています 。
 
■会社概要
商号  : 株式会社OTERA
代表者 : 代表取締役 武田 啓
所在地 : 〒249-0007 神奈川県逗子市新宿3-2-40
設立  : 2024年7月
事業内容: 生活サポートサービス『マモルバ』の開発・運営、システム開発
URL   : https://otera.co.jp