少量データから企業固有の判断を支える独自技術と、精度向上を支えてきた開発プロセスを発表
 知識表現AIを用い、会話・文章情報から組織課題を可視化するコグニティ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:河野理愛、以下「コグニティ」)は、Venture Cafe Tokyoにて開催されたセッション「[正式タイトル]」に登壇し、生成AIとは異なる技術的な立ち位置、ならびに独自技術の精度を高めてきた開発アプローチについて発表しました。
 今回の登壇では、これまで対外的に詳しく語る機会の少なかった、同社の技術思想や開発の実態にまで踏み込み、生成AIでは扱いにくい「企業固有の判断」や「少量データ下での思考構造分析」をどう実現しているのかを紹介しました。加えて、発表後の質疑応答では、導入業界の広がりや、精度向上の裏側を支えるアノテーション工程についても具体的に説明し、議論を深めました。
【登壇概要】
●イベント名:Venture Cafe Tokyo:Thursday Gathering #374
●セッション名:Edge Tech Dialogue~スタートアップとKPMGコンサルティングが語る未来の技術とビジネス~
●日時:2026年3月13日(金)18:30~
●会場:CIC Tokyo(東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15F)
●登壇者:コグニティ株式会社 代表取締役 河野理愛
■ 背景:一般論を返す生成AIでは扱いにくい、企業固有の判断領域へ
 近年、生成AIは大量データをもとに高い汎用性を持つ回答を返す技術として広く普及しています。一方で、企業現場で実際に求められているのは、一般論ではなく、自社特有の事情や個人・組織ごとの判断傾向に踏み込んだ支援です。営業、指導、評価、マネジメントといった現場では、少量かつ多様なデータをもとに、「なぜ成果が上がらないのか」「どこから改善すべきか」を見極める必要があります。
 コグニティはこの課題に対し、生成AIとは異なるアプローチを採用しています。認知科学や知識工学に近い考え方をもとに、人間の思考フロー、話題同士の関係、論理の運び方といった“構造”を捉え、会話や文章を比較可能なデータへ変換する独自技術を開発してきました。過去のリリースでも、同社はこの技術を「文脈の構造を抽出し、話題間の関係性を数値化する」知識表現AIとして位置づけており、LLMとは異なるレイヤーの技術であることを示しています。
■ 発表内容:生成AIとの技術的違いと、外部では語ってこなかった開発の実態を共有
 当日の発表ではまず、コグニティが生成AIの会社ではなく、知識表現AIを中核技術とする企業であることを説明しました。生成AIが大量の学習データから一般的な最適解を生成するのに対し、コグニティの技術は、人間の思考パターンや論理構造を格納・比較するためのフレームワークを用い、少量サンプルからでも個人や組織の傾向、見落とし、判断の癖を捉えることを目指しています。
 この技術は約13年前から独自開発を進めてきたもので、約60年前の論文をベースに実験を重ね、特許取得や国際学会でのピアレビューも経ながら構築してきたものです。発話や文章を単なるテキストとして扱うのではなく、話題の関係性やロジックの流れをグラフ構造として変換し、それらを蓄積・比較することで、「どこが足りないか」「どこに偏りがあるか」を抽出します。
 今回特に強調したのは、この変換工程が最初から完全自動化されていたわけではないという点です。複雑な会話や思考構造をフレームワークへ落とし込むにあたり、初期段階では人手でアノテーションデータを蓄積し、その知見をもとに自動化範囲を広げていくプロセスを取ってきました。発表では、精度が足りない部分は人の力で補いながら、一方で大企業レベルの巨額投資を前提とする工程にはあえて手を広げず、自社が優位性を持てる部分に集中するという開発ポリシーについても紹介しました。
 また、このアノテーション作業を工程ごとに分業することで、日本人の強みでもある緻密で継続的な作業特性を活かしてきた点も説明しました。単に「AIで自動化している」と見せるのではなく、どこを機械化し、どこを人の判断で支えてきたのかを明かしたことは、今回の登壇の大きな特徴となりました。
■ 活用領域:金融・製薬・不動産の営業支援から、上司のマネジメント改善へ拡大
 質疑応答では、「どういった業界・領域で使われてきているのか」という質問に対し、当初は営業力向上を目的として、金融・製薬・不動産業界での活用が中心だったことを説明しました。これらの業界では、単に商品説明を行うだけでは不十分であり、相手の状況をヒアリングし、その内容に応じて提案を変える必要があります。そのため、会話の中に現れる共通点と違いを見抜き、成果につながる構造を分析するニーズが高かったとしています。
 さらに現在では、課題の焦点が営業担当者本人だけでなく、「上司のマネジメントスキル」へも移ってきていると説明しました。現場の成果が伸びない理由が担当者個人の能力にあるのか、指導方法にあるのか、あるいは組織全体のコミュニケーション構造にあるのかを切り分けるため、営業トークだけでなく、1on1や指導シーンの分析も対象になっています。
 実際にコグニティは、営業トーク分析や管理職指導、採用面接評価などでの活用実績を持ち、既存リリースでも企業現場での導入領域を広く示しています。
■ 開発思想:人手を使うのは“未完成だから”ではなく、精度を作るため
 コグニティは、「技術の力で、思考バイアスなき社会を。」をパーパスに掲げています。人が限られた視点で判断する以上、曖昧な評価や属人的な意思決定は避けにくく、そこに構造を可視化する技術が必要だという考え方です。既存の対外発信でも、同社は“構造を可視化することで属人的評価を減らす”方向性を一貫して示してきました。 
 現在は組織強化やパフォーマンス改善に関する意思決定支援が中心ですが、今後はより高度な意思決定支援、AIエージェントのパーソナライズ、さらには熟練者や専門家の思考プロセスの抽出と再利用などへの展開も視野に入れています。
 今回の登壇は、単なる事業紹介ではなく、生成AIとは異なる技術的立場と、その実用精度を築いてきた開発プロセスを外部に向けて具体的に示す機会となりました。コグニティは今後も、企業や個人に固有の判断を支える知識表現AIの高度化を進め、よりフェアで根拠ある意思決定の実現に貢献してまいります。
■ トライアルのご案内:Baseline Review機能
 コグニティは、会話・文章などの定性データを、独自の構造化技術により「改善に使える指標」と「行動に落ちる示唆」に変換する分析サービスを提供しています。商談・会議・社内共有・研修・顧客対応・IRなど、目的に応じてコミュニケーションの“伝わり方”と“成果につながる要因”を可視化し、改善の優先順位と打ち手を提示します。
 その入口として、短期間で現状の課題と改善の方向性を把握できる「Baseline Review(お試し)」を5万円(税別)で2026年1月27日にリリースいたしました。個人・組織の力量を確かめるため、パフォーマンスが良いトーク/悪いトークの違い(構成・論点の置き方・説得の流れ等)や最終版の再レビュー(Before/After比較)として、録画・音声・書類等を2本ご提出いただくことで、分析結果とブリーフィング1時間でフィードバックします。(個人利用の場合は、ブリーフィングに代わりメールもしくはオンラインセミナーにて実施)
申込ページ:https://cognitee.com/baseline-review-cog-evidence
【コグニティ株式会社 会社概要】
◯ 社 名:コグニティ株式会社
◯ パーパス  :技術の力で、思考バイアスなき社会を。
◯ 事業内容  :定性情報の定量化技術を使った組織分析サービス
◯ 本 社:〒140-0015 東京都品川区西大井一丁目1番2-208号
◯ 設 立:2013年3月28日
◯ Web:https://cognitee.com/
◯ 資本金:6億円(準備金含む) 
◯ 従業員:71名(リモートワーカー含む)
◯ 代表者:代表取締役 河野 理愛
◯ 受賞歴他  :
■EY Innovative Startup エンタープライズ部門受賞(2019)
■第11回 HRアワード 人材開発・育成部門 最優秀賞(2022)
■第22回 一般社団法人日本テレワーク協会 テレワーク推進賞 優秀賞受賞(2022)
■第3回TOKYOテレワークアワード 推進賞(2023)
■一般社団法人生成AI活用普及協会協議員(2023~)