1980年から続くダブルクレンジングフォームの当社最新研究。不要な汚れを除去しながら、保湿成分を肌に吸着させる新技術。
株式会社ナリス化粧品(代表者:村岡弘義 本社:大阪市福島区)は、洗浄料に求められながらも相反する「メイクや皮脂の汚れ落ち」と「肌に残る保湿感」を両立するメイクも落とせる洗顔料の処方開発に成功しました。この処方は、泡立ちや泡質がよく洗い流し性も高いため、肌に対する刺激が少ないものです。
泡立てた研究品が消泡することなくメイク汚れを自発的に吸い上げている様子
■研究の背景
当社では、1970年代に女性の社会進出を背景として多機能化粧品の開発に着手し、これまで進化を続けています。なかでもメイク落としと洗顔料の両方の機能を併せ持つ「ダブルクレンジング」と呼ばれるフォーム状の洗顔料は1980年に初めて発売後、半世紀近く向上するメイクの持続力といたちごっこのような開発をしてきました。洗浄力をあげることは肌に必要な潤いまで洗い流してしまうことになり、乾燥に繋がるため、単なる洗顔料よりも難易度の高い処方開発分野と言えます。
 
■研究内容
 今回の研究では「コアセルベート」と呼ばれる、これまでシャンプーなどの処方に用いられてきた技術を洗顔料に応用しています。これは、保湿成分である高分子と洗浄成分である活性剤が絡み合った複合体(=コアセルベート)で、洗浄料が水で希釈される際に生成されます。
 当社では今回初めてこの技術を応用した洗顔料の処方化に取り組みました。複数の高分子と活性剤の組み合わせから、コアセルベートが発現する組み合わせを探索しました。さらに、このコアセルベートの生成量を増大させる成分をスクリーニングした結果、クレンジング力を向上させる成分にコアセルベート生成促進効果を見出しました。この組み合わせの発見により、本来トレードオフの関係であるクレンジング力と保湿感の両方を大幅に向上させることに成功しました。
検討した高分子
 
 新処方について、使用前と使用後30分までの角質水分量の変化と経皮水分蒸散量の変化を確認しました。ともに当社のこれまでのダブルクレンジングフォームの処方と比較して、改善されており、洗浄後の保湿感が保たれた処方であることがわかりました。
■今後の研究
タイパが求められる昨今、多機能の化粧品は増えていますが、多機能にすることでそれぞれの機能が劣るという意識を持つ人も多く存在するように思います。当社では約50年に及ぶ多機能コスメの研究のなかで、よりそれぞれの機能の充実化を目指し、忙しい人を応援できるような化粧品の開発に努めます。