皮膚科医が解説する「揺らぎ肌」のメカニズムと正しいスキンケア、敏感肌でも受けられる美容医療の選択肢
【結論】本調査のポイント
結論から言うと、春に肌荒れしやすい原因は「花粉」「寒暖差」「紫外線量の急激な変化」の3つが主因です。揺らぎ肌のケアには保湿を最優先し、刺激の少ないシンプルなスキンケアに切り替えることが重要です。2週間以上改善しない場合や炎症を伴う場合は皮膚科受診をおすすめします。
 
・春先に肌トラブルが増えると感じる人は76.0%、そのうち毎年繰り返す人が58.3%
・揺らぎ肌の原因として「花粉の影響」を挙げた人が68.7%で最多
・肌トラブルで皮膚科を受診したことがある人はわずか31.3%にとどまる
 
用語解説
■ 揺らぎ肌とは
揺らぎ肌とは、季節の変わり目や環境変化によって一時的に肌のバリア機能が低下し、普段は問題なく使えていた化粧品でも刺激を感じたり、肌荒れを起こしやすくなった状態のことである。医学的には「季節性敏感肌」や「一過性敏感肌」と表現されることもある。
 
■ 肌のバリア機能とは
肌のバリア機能とは、皮膚の最外層である角層が外部刺激から肌を守り、体内の水分蒸発を防ぐ働きのことである。角層の細胞間脂質(セラミドなど)と皮脂膜、天然保湿因子(NMF)で構成される。
 
■ 経皮水分蒸散量(TEWL)とは
経皮水分蒸散量(TEWL)とは、皮膚から蒸発する水分量を数値化したもので、肌のバリア機能を評価する指標の一つである。この数値が高いほどバリア機能が低下していることを示す。
 
揺らぎ肌と慢性的な敏感肌の違い
比較項目 揺らぎ肌(一過性敏感肌) 慢性的な敏感肌
発症時期 季節の変わり目に限定 通年で症状あり
主な原因 環境変化・花粉・寒暖差 遺伝的要因・アトピー素因
症状の持続期間 2~4週間程度 長期的・継続的
セルフケアでの改善 比較的改善しやすい 医療的介入が必要な場合も
スキンケアの方針 一時的にシンプルケアへ 通年で低刺激製品を継続
皮膚科受診の目安 2週間以上続く場合 症状がある時点で推奨
※一般的な目安であり、個人差があります。
 
医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、皮膚科・美容皮膚科の専門クリニックとして、季節の変わり目に増加する肌トラブルに関する実態調査を実施しました。本調査では、春先の「揺らぎ肌」に悩む方々の実態と、適切なケア方法についての認知度を明らかにしています。
 
調査背景
毎年春になると、当院への肌トラブルに関する相談が急増します。花粉症の増加や気候変動による寒暖差の拡大を背景に、季節の変わり目に肌の不調を訴える患者様は年々増加傾向にあります。一方で、揺らぎ肌の正しいメカニズムや適切なケア方法についての認知はまだ十分とは言えません。そこで今回、敏感肌に悩む方を対象に実態調査を実施し、皮膚科医として正しい情報を発信することとしました。
 
調査概要
調査対象:全国の20~50代の敏感肌・肌荒れに悩みを持つ男女
調査期間:2026年2月16日~2026年2月25日
調査方法:インターネット調査
調査対象人数:300名
 
調査結果
【調査結果】76.0%が春先に肌トラブルが増えると実感、毎年繰り返す人も半数超え
設問:春先(2月下旬~4月頃)に肌トラブルが増えると感じますか?
春先に肌トラブルが増えると感じる人は76.0%に達し、そのうち「毎年必ず増える」と回答した人が44.3%を占めました。季節の変わり目に肌が揺らぐことは多くの人が経験する一般的な現象であることが明らかになりました。
 
【調査結果】原因TOP3は「花粉」68.7%、「寒暖差」54.3%、「紫外線量の変化」42.0%
設問:春先の肌トラブルの原因として思い当たるものをすべて選んでください(複数回答可)
花粉が原因と考える人が最も多く68.7%に達しました。実際に花粉は肌に付着して炎症を引き起こすだけでなく、アレルギー反応により肌のバリア機能を低下させることが知られています。複合的な要因が重なる春は、肌にとって最も過酷な季節の一つと言えます。
 
 
【調査結果】「保湿を強化する」が62.0%で最多、一方で「何もしない」も15.3%存在
設問:春先の肌トラブルに対して、どのようなケアを行っていますか?
保湿強化や低刺激製品への切り替えなど、適切な対処を行っている人がいる一方で、15.3%は「特に何もしない」と回答しました。揺らぎ肌は放置すると症状が長引く可能性があるため、早めの対処が重要です。
 
 
【調査結果】皮膚科を受診した経験があるのはわずか31.3%、約7割がセルフケアのみで対応
設問:春先の肌トラブルで皮膚科を受診したことはありますか?
皮膚科を受診した経験があるのは約3割にとどまり、多くの人がセルフケアのみで対応していることがわかりました。揺らぎ肌と思っていても、実際にはアトピー性皮膚炎や接触皮膚炎など治療が必要な疾患が隠れている可能性もあるため、症状が続く場合は専門医療機関への相談が推奨されます。
 
 
【調査結果】73.3%が敏感肌でも受けられる美容医療に関心あり、情報不足が受診の壁に
設問:敏感肌・揺らぎ肌でも受けられる美容医療に興味がありますか?
敏感肌でも受けられる美容医療への関心は73.3%と高い結果となりました。しかし、自由回答では「敏感肌でも大丈夫なのかわからない」「どの施術が受けられるか情報がない」という声が多く、情報不足が美容医療へのアクセスを妨げている実態が明らかになりました。
 
 
調査まとめ
本調査により、春先に肌トラブルが増えると感じる人は76.0%に達し、その主な原因として「花粉」「寒暖差」「紫外線量の変化」が挙げられることがわかりました。適切な対処として保湿強化を行う人がいる一方で、皮膚科を受診した経験がある人はわずか31.3%にとどまっており、セルフケアだけで対応している人が大多数を占めています。また、敏感肌でも受けられる美容医療への関心は73.3%と高いものの、情報不足が課題となっていることが明らかになりました。
 
 
医師コメント|アイシークリニック 高桑康太医師
皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、春先の揺らぎ肌は「一時的なバリア機能の低下」であり、正しいケアを行えば2~4週間程度で改善するケースがほとんどです。ただし、2週間以上改善しない場合や、赤み・かゆみが強い場合は皮膚科を受診されることをおすすめします。
 
春先に肌が揺らぐメカニズムには、複数の要因が複合的に関与しています。まず、冬から春にかけての急激な気温変化により、肌の皮脂分泌バランスが乱れます。また、花粉が肌に付着することで物理的な刺激となるだけでなく、花粉に含まれるタンパク質分解酵素が角層を傷つけ、バリア機能を低下させることが研究で明らかになっています。

さらに、春は紫外線量が急激に増加する季節でもあります。紫外線対策が不十分なまま紫外線を浴びると、肌の炎症を助長し、揺らぎ肌の症状を悪化させる原因となります。 2月から3月にかけてのUV-A量は夏場の約80%に達するため、この時期から本格的な紫外線対策を始めることが重要です。

揺らぎ肌のケアで最も大切なのは「引き算のスキンケア」です。症状がある時期に新しい化粧品を試したり、多くのステップを重ねたりすることは避け、「洗顔・保湿・日焼け止め」のシンプルな3ステップに絞ることをおすすめします。保湿剤はセラミドやヒアルロン酸配合の低刺激なものを選び、肌をこすらず優しく塗布してください。

敏感肌・揺らぎ肌の方でも受けられる美容医療はございます。例えば、肌の状態を整えてから行うマイルドなケミカルピーリングや、炎症を抑える効果のあるLED治療、保湿成分を導入するエレクトロポレーションなどは、敏感肌の方にも比較的安心して受けていただける施術です。ただし、施術前には必ず医師の診察を受け、現在の肌状態に適しているかどうかを判断してもらうことが大切です。
 
【エビデンス】日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドラインでは、バリア機能の維持・改善のために保湿外用薬の継続使用が推奨されています。また、花粉症皮膚炎に関する研究では、花粉飛散時期に経皮水分蒸散量(TEWL)が有意に上昇することが報告されており、季節変動に応じたスキンケアの調整が科学的にも支持されています。
 
 
揺らぎ肌を悪化させるNG行動
・熱いお湯での洗顔(38度以下のぬるま湯を推奨)
・スクラブや強い洗浄力の洗顔料の使用
・新しい化粧品を複数同時に試す
・肌をこする・触る行為の増加
・紫外線対策を怠る
 
揺らぎ肌を早く改善するポイント
・スキンケアは3ステップ(洗顔・保湿・日焼け止め)に絞る
・セラミド配合の低刺激な保湿剤を選ぶ
・帰宅後すぐに洗顔して花粉を落とす
・室内でも日焼け止めを塗る習慣をつける
・睡眠時間を7時間以上確保する
 
皮膚科受診をおすすめするサイン
・2週間以上症状が改善しない
・赤み・かゆみ・ヒリヒリ感が強い
・市販薬を使っても効果がない
・同じ部位に繰り返し症状が出る
・化粧水がしみるなど日常的なケアに支障がある
 
 
高桑 康太(たかくわ こうた)医師
 
皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
・ミラドライ認定医
臨床実績(2024年時点、累計)
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上
・腋臭症治療:2,000件以上
・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
略歴
・2009年 東京大学医学部医学科 卒業
・2009年 東京逓信病院 初期研修
・2012年 東京警察病院 皮膚科
・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
・2019年 アイシークリニック 治療責任者
監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
 
 
よくある質問(Q&A)
Q1. 春に肌荒れしやすい原因は何ですか?
A. 花粉、寒暖差、紫外線量の急激な変化の3つが主な原因です。
今回の調査でも68.7%が「花粉の影響」を原因として挙げています。花粉は肌に付着して物理的刺激となるだけでなく、花粉に含まれる酵素が角層を傷つけバリア機能を低下させます。また、1日の寒暖差が10度以上になる日が増えることで皮脂バランスが乱れ、冬場の乾燥でダメージを受けた肌が紫外線の急増にさらされることで、複合的に肌トラブルが起きやすくなります。
 
Q2. 揺らぎ肌のスキンケア方法を教えてください
A. 「洗顔・保湿・日焼け止め」のシンプル3ステップに絞り、低刺激な製品を使用することが基本です。
調査では62.0%が「保湿を強化する」と回答しており、保湿ケアの重要性は認知されています。ポイントは「引き算のケア」です。複数のアイテムを重ねるのではなく、セラミドやヒアルロン酸配合の低刺激な保湿剤を1つ選び、肌をこすらずに優しく塗布してください。洗顔は38度以下のぬるま湯で行い、帰宅後すぐに花粉を洗い流す習慣をつけることも効果的です。
 
Q3. 敏感肌でも受けられる美容医療はありますか?
A. 敏感肌の方でもマイルドなケミカルピーリング、LED治療、エレクトロポレーションなどは比較的安心して受けられます。
調査では73.3%が敏感肌でも受けられる美容医療に関心を示しています。敏感肌の方には、肌への刺激が少ないマイルドな施術から始めることをおすすめします。例えば、炎症を抑える効果のあるLED治療や、美容成分を肌に届けるエレクトロポレーションは、敏感肌の方にも比較的適しています。ただし、必ず施術前に医師の診察を受け、現在の肌状態に適しているか判断してもらうことが大切です。
 
Q4. 季節の変わり目の肌トラブルは皮膚科に行くべきですか?
A. 2週間以上改善しない場合、または赤み・かゆみが強い場合は皮膚科受診をおすすめします。
調査では皮膚科を受診した経験がある人は31.3%にとどまりました。揺らぎ肌は通常2~4週間程度で改善しますが、それ以上続く場合や、市販薬を使っても効果がない場合は、アトピー性皮膚炎や接触皮膚炎など治療が必要な疾患が隠れている可能性があります。早めに皮膚科を受診することで、適切な診断と治療を受けられ、症状の長期化を防ぐことができます。
 
Q5. 揺らぎ肌と敏感肌の違いは何ですか?
A. 揺らぎ肌は季節の変わり目に限定的に起こる一過性の状態、敏感肌は通年で症状がある慢性的な状態です。
揺らぎ肌は環境変化(花粉、寒暖差など)によって一時的にバリア機能が低下した状態であり、原因が解消されれば改善します。一方、慢性的な敏感肌は遺伝的要因やアトピー素因などが関係していることが多く、通年でのケアが必要です。今回の調査では毎年春に肌トラブルが増える人が44.3%いましたが、そのような方はバリア機能が低下しやすい体質の可能性もあるため、皮膚科でのアドバイスを受けることをおすすめします。
 
放置のリスク
・揺らぎ肌を放置すると症状が長期化し、慢性的な敏感肌に移行するリスクがある
・バリア機能が低下した状態でのスキンケアは、接触皮膚炎や色素沈着を引き起こす可能性がある
・アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎など、治療が必要な疾患を見逃すリスクがある
 
こんな方はご相談ください|受診の目安
・セルフケアを2週間続けても症状が改善しない場合
・赤み・かゆみ・ヒリヒリ感が日常生活に支障をきたすほど強い場合
・市販の敏感肌用化粧品を使ってもしみる・ピリピリする場合
・同じ部位に繰り返し肌トラブルが起きる場合
・顔以外(首・手・体)にも広がっている場合
 
クリニック案内 アイシークリニックの特徴
・皮膚科・美容皮膚科を併設し、肌トラブルから美容医療まで一貫した診療が可能
・保険診療と自由診療の両方に対応し、患者様の症状やご希望に応じた治療を提案
・都内5院+大宮院の6院体制で、どの院でも同水準の診療を提供
・敏感肌の方向けの低刺激な美容医療メニューを複数ご用意
 
アイシークリニック新宿院:東京都渋谷区代々木2-5-3 イマス葵ビル2階
アイシークリニック渋谷院:東京都渋谷区渋谷3-16-2 ニュー三水ビル5階
アイシークリニック上野院:東京都台東区東上野3-16-5 サンク・ユービル1F
アイシークリニック池袋院:東京都豊島区南池袋2-15-3 前田ビル9階
アイシークリニック東京院:東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント3階
アイシークリニック大宮院:埼玉県さいたま市大宮区大門町1-60 福美メディカル2階B区画
 
診療予約は以下より承っております。お気軽にご利用ください。
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結論から言うと、春に肌荒れしやすい原因は「花粉」「寒暖差」「紫外線量の急激な変化」の3つが主因です。揺らぎ肌のケアには保湿を最優先し、刺激の少ないシンプルなスキンケアに切り替えることが重要です。2週間以上改善しない場合や炎症を伴う場合は皮膚科受診をおすすめします。

皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、春先の揺らぎ肌は「一時的なバリア機能の低下」であり、正しいケアを行えば2~4週間程度で改善するケースがほとんどです。ただし、2週間以上改善しない場合や、赤み・かゆみが強い場合は皮膚科を受診されることをおすすめします。

A. 花粉、寒暖差、紫外線量の急激な変化の3つが主な原因です。

A. 「洗顔・保湿・日焼け止め」のシンプル3ステップに絞り、低刺激な製品を使用することが基本です。

A. 敏感肌の方でもマイルドなケミカルピーリング、LED治療、エレクトロポレーションなどは比較的安心して受けられます。

A. 2週間以上改善しない場合、または赤み・かゆみが強い場合は皮膚科受診をおすすめします。

A. 揺らぎ肌は季節の変わり目に限定的に起こる一過性の状態、敏感肌は通年で症状がある慢性的な状態です。