日本発の次世代ロボットプラットフォームが、物流・製造現場の省人化を次のステージへ。
■背景と目的
現在、人型ロボットの世界的な台頭により自動化への期待はかつてないほど高まっています 。しかし、平坦な床面が主流である日本の製造現場や物流倉庫において求められるのは二足歩行の多機能性よりも、安定した「搬送能力」と確実な「作業効率」の両立です 。
当社はこれまで、現場での作業が可能なセミヒューマノイドロボットの試作・検証を重ねてまいりました。
※過去の試作機に関するお知らせ:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000152095.html
 
この度、その基礎開発が完了し、コンセプトを正式に公開いたします。また、昨今の不安定な国際情勢や部品供給のリスクを鑑み、ロボットの心臓部であるアクチュエータのうち準ダイレクトドライブ(QDD)モータの完全自社開発を開始。供給の安定性と高度な制御性能を同時に実現いたします。
※ハンド形状は用途に応じて選択が可能
■本コンセプトモデルの特長
本ロボットは、日本の製造現場の基準に適合するよう、ハードウェアからソフトウェアまで一貫して国内で自社開発されています 。
1.
「移動×ピック」を両立する昇降式ボディ 車輪による高速かつ安定した移動に加え、上半身が上下に昇降する機構を採用。これにより、低い位置からのピッキングから高所への配置、さらには工程間の搬送を含むマテリアルハンドリングまで、既存の工場レイアウトを大きく変更することなく対応可能です。
2.
独自開発のQDD(準ダイレクトドライブ)モータ搭載 現在は他社製QDDを使用しているが、外的要因に左右されない安定した生産体制を構築するため、2026年度内の自社製モータへの切り替えを目指しています。高トルク・高応答性を備え、繊細な手作業と堅牢な動作を両立。部品選定から組み立てまで自社で行うことで、迅速なメンテナンス体制を確保しています 。
3.
実用性を重視した一貫システム LIDARやカメラを用いた環境地図作成(SLAM)から、障害物回避、ターゲットへのアプローチまでを一気通貫で実装 。
4.
現場の技能を獲得する「フィジカルAI」の統合 実用性を重視した一貫システムに加え、テレオペレーション(遠隔操作)による模倣学習に対応しています。これにより、AIが物理空間での挙動を直接学習する「フィジカルAI」として機能し、熟練工の細やかな「コツ」や動線を短期間でロボットへ継承させる伴走を実施します。
■今後の展開:実地検証に向けて
AGIRobots(本社:名古屋)は、2026年度中に工場内でのPoC(特定タスクの実証)を実施予定です。現在、導入・共同実証のパートナー募集を進めるとともに、量産・販売に向けた体制整備を行っています。
■代表メッセージ
私たちが目指すのは、ロボットを“現場で役に立つ戦力”として定着させることです。日本の工場・物流の多くは平坦な床と既存設備を前提に最適化されており、まず求められるのは二足歩行の多機能性ではなく、安定した移動と確実なピッキングを、既存レイアウトのまま実装できることだと考えています。
車輪型セミヒューマノイドは、その条件を最も現実的に満たす解です。2026年度は、実工場で特定タスクの実地検証を行い、導入効果と運用性を定量的に確認します。日本製の開発・製造体制を強みに、供給・保守まで含めて、製造業の皆様と一緒に“使い続けられる自動化”を実装してまいります。