朝日新聞社などが「文化財防災アクション」 1月26日に始動 
文化庁、国立文化財機構とともに、防災の視点で文化財を守る
〈報道関係のみなさま〉
 株式会社朝日新聞社(代表取締役社長CEO:角田克)は、文化庁、国立文化財機構とともに、2026年1月26日(月)、頻発する自然災害や火災から文化財を守る「文化財防災アクション」をスタートしました。シンポジウムや報道、人材育成の支援、奨励賞の創設などに取り組むほか、企業等からの支援による資金調達も目指します。1月26日は、1949年に法隆寺(奈良県斑鳩町)の金堂で火災が起き、内部の壁画が焼損した日であり、文化財防災の原点として1955年に「文化財防火デー」に定められています。
法隆寺の防火訓練(2025年1月26日、奈良県斑鳩町)
 
文化財防災アクションのロゴマーク
 地震や台風など多発する自然災害や火災で被災する貴重な文化財はあとを絶ちません。朝日新聞社と文化庁、国立文化財機構は「文化財防災アクション」を立ち上げ、防災の視点から全国の文化財保護を考える新たな取り組みを始めました。官民が力を合わせ、文化財を未来へ継承するため、災害による文化財の被害を最小限に抑え、被災しても速やかに復旧・復興できる社会を目指して力を尽くします。
 具体的な取り組みとして、地域社会の存続に不可欠な文化財を守る大切さを、シンポジウムや報道で訴えます。文化財防災の第一線で尽力する方々に光を当てる奨励賞を創設します。若い世代に関心を深めてもらう教育・人材育成の支援や、企業がこの分野に参入する機運の醸成を図ります。文化財を災害から守る中心的組織として2020年10月に国立文化財機構に設置された文化財防災センターと連携し、文化庁とも協力して取り組みを進めます。
《関係機関のリンク先》
文化庁
国立文化財機構
文化財防災センター
朝日新聞社 寺社文化財みらいセンター
 
《ご参考》
【国内の文化財をめぐる戦後の主な被災事案と文化財保護の流れ】
(○主な被災 ●行政の動き)
 
○法隆寺金堂壁画が焼損
(1949年1月26日、奈良県斑鳩町)
金堂の火災により、東アジア仏教美術の至宝とうたわれた極彩色の壁画(7世紀後半~8世紀前半)の大半が焼損した。これを機に文化財保護への機運が高まり、1950年に文化財保護法が成立した。
文化財保護法が公布
(1950年5月30日)
 
○鹿苑寺(金閣寺)舎利殿が放火で全焼
(1950年7月2日、京都市)
国宝の舎利殿(金閣)から出火。骨組みだけを残して全焼し、国宝の足利義満像も焼けた。自動火災報知器は故障していた。寺の徒弟僧(当時21)による放火だった。
1月26日を文化財防火デーと定める(1955年)  
○国宝の室生寺五重塔、台風による倒木で損壊
(1998年9月22日、奈良県宇陀市)
国宝・五重塔(高さ16メートル)に、台風7号の強風で倒れた杉の古木(同45メートル)が直撃し、半壊した。
○台風で世界遺産・厳島神社の国宝建物が損壊
(2004年9月7日、広島県廿日市市)
台風18号の強風と高潮で、国宝の舞台「左楽房」が倒壊するなど、多数の国宝・重要文化財の建物が被害を受けた。
○熊本地震で熊本城の重文建造物被災(2016年4月14、16日、熊本市)  前震と本震で、櫓などの重要文化財13棟、天守閣など再建・復元建造物20棟のすべてが、倒壊・崩落・一部損壊などを含め被災した。
○首里城炎上
(2019年10月31日、那覇市)
正殿内部から出火し、正殿や北殿など主要な建物が全焼するなどした。鎮火までに約11時間かかった。
国立文化財機構文化財防災センターの設立
(2020年10月1日)