|
株式会社タバネル(本社:大阪府大阪市、代表取締役:奥田和広)は、全国の20~29歳の会社員(有効回答数400人)を対象に、「若手社員の管理職意向と上司の関わり方に関する実態調査」を実施しました。その結果、「将来は管理職になりたい」と回答した若手社員は27%にとどまることが分かりました。また、管理職意向が高い若手社員は、仕事のやりがい(ワーク・エンゲージメント)が高い層に集中していることが明らかになりました。 |
|
|
|
調査結果トピックス |
|
|
|
1. |
|
「管理職になりたい」意向を持っている若手社員は27% |
|
|
2. |
|
管理職意向が高い層は、仕事のやりがい(ワーク・エンゲージメント)が高い層に集中 |
|
|
3. |
|
若手社員は「前向きな心理的状態」と「仕事のやりがい」を一体で感じている |
|
|
4. |
|
若手社員の「前向きな心理的状態」を高める上司は、優しさだけではなく「厳しさ」を持って向き合う |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
■「管理職になりたい」意向を持っている若手社員は27% |
|
|
|
|
|
|
図1 管理職になりたい割合 |
|
|
|
|
「将来は管理職になりたい」という設問への回答割合は、「あてはまる」8%、「ややあてはまる」19%となり、合計27%にとどまりました。多くの若手社員にとって、管理職を積極的に目指したい意向がない実態が明らかになりました。 |
|
|
|
|
|
■管理職意向が高い層は、仕事のやりがい(ワーク・エンゲージメント)が高い層に集中 |
|
|
|
|
|
|
図2 ワーク・エンゲージメント別管理職になりたい割合 |
|
|
|
|
ワーク・エンゲージメント(仕事のやりがい)の要素とされる「活力」、「熱意」、「没頭」に関する3つの設問※1の平均により以下の3つに分類して、管理職意向と比較しました。 |
|
|
|
|
|
|
|
「将来は管理職になりたい」に対して「あてはまる」「ややあてはまる」と回答した割合は、ワーク・エンゲージメント上位では56%であるのに対し、中位14%、下位12%となりました。 |
|
この結果から、若手の管理職意向は、ワーク・エンゲージメント(仕事のやりがい)が上位層で顕著に高まっており、中位・下位の層では大きな差が見られないことが分かりました。 |
|
若手の管理職意向は、段階的に高まるというよりも、仕事のやりがい(ワーク・エンゲージメント)が一定の水準を超えた層に集中して表れる傾向が明らかになりました。 |
|
|
■若手社員は「前向きな心理的状態」と「仕事のやりがい」を一体で感じている
|
|
|
|
ワーク・エンゲージメントの要因の一つとして知られる、前向きな心理状態を意味する「心理的資本※2」との関係を分析したところ、相関係数は0.8246と極めて高い値を示しました。 |
|
この結果から、若手社員においては、「前向きな心理的状態(心理的資本)」と「仕事のやりがい(ワーク・エンゲージメント)」が別々ではなく、実感として強く結びついている可能性が示唆されます。すなわち、心理的に前向きであることと、仕事にやりがいを感じることが、主観的には一体のものとして認識されている傾向がうかがえます。 |
|
|
|
|
|
■若手社員の「前向きな心理的状態」を高める上司は、優しさだけではなく「厳しさ」を持って向き合う |
|
|
|
|
|
|
図3 上司の行動-心理的資本ーワーク・エンゲージメント |
|
|
|
|
若手社員の前向きな心理状態(心理的資本)と上司の関わり方の関係を明らかにするために、上司行動を「認知・承認」「成果・基準明示」「指導・指摘行動」「関係構築・支援」の4つに分類し、各2設問の平均値を説明変数、心理的資本の平均値を目的変数として重回帰分析を行いました。※3 |
|
その結果、4つすべての上司行動が、心理的資本と統計的に有意な関連を示しました(いずれもP値0.01未満)。標準回帰係数を見ると、影響の大きさは以下の順となっています。 |
認知・承認(標準回帰係数 0.2050) |
|
|
|
• |
|
|
• |
|
「私の上司は、私の成果や努力を把握し、認めている」 |
|
|
|
|
|
成果・基準明示(標準回帰係数 0.1920) |
|
|
|
• |
|
「私の上司は、私に対して高い水準の成果や結果を求めている」 |
|
|
• |
|
「私の上司は、チームの進むべき方向を明確に示している」 |
|
|
|
|
|
指導・指摘行動(標準回帰係数 0.1564) |
|
|
|
• |
|
「私の上司は、言いにくい内容であっても、必要に応じて私に注意や指導をしている」 |
|
|
• |
|
「私の上司は、私の仕事の進め方について改善すべき点を指摘している」 |
|
|
|
|
|
関係構築・支援(標準回帰係数 0.1293) |
|
|
|
• |
|
「私の上司は、職場の人間関係や雰囲気に気を配っている」 |
|
|
• |
|
|
|
|
|
若手社員の前向きな心理状態が、承認や支援といった「やさしい」関わりだけではなく、成果を明確に示すこと、指導や指摘を行うといった、「厳しさ」を持ち合わせた関与も、同程度に結びついていることが分かりました。 |
|
これらの結果から、若手社員の仕事のやりがいや前向きな心理状態を高めるためには、「やさしさ」だけではなく、仕事に本気で向き合い、成果と成長を求める「厳しさ」を持ち合わせた上司の関与が不可欠であることが示唆されます。 |
|
なお、この分析モデルでは、心理的資本の変動の約49.6%(調整済み決定係数)を、これら4つの上司行動によって説明できることが確認されました。 |
■本調査からの示唆と提言
|
|
本調査から、若手社員の管理職意向の低さは、単に「管理職が大変そう」「責任が重そう」といったネガティブなイメージによるものだけではなく、日常の業務において「仕事のやりがい」や「前向きな心理的状態」を維持できているかどうかに大きく左右されていることが示唆されました 。 |
|
特に注目すべき点は、若手社員において「仕事のやりがい(ワーク・エンゲージメント)」と、その基盤となる「前向きな心理的状態(心理的資本)」が極めて強く結びついている点です 。これらは主観的に、ほぼ一体のものとして認識されています 。前向きな心理状態で仕事に向き合い、その結果として「やりがい」を実感する。その延長線上に、管理職への意向が芽生えるものと考えられます。 |
|
現代のマネジメントでは、「承認」や「支援」といった、いわゆる「やさしい関わり」が重視される傾向があります。しかし、本調査の結果は、それだけでは十分ではないことを示しています。上司による承認や支援に加えて、高い成果を求める姿勢や、仕事の基準・方向性を明確に示すこと、さらには時に耳の痛い指摘や指導を行うといった「厳しさを伴う関わり」もまた、若手社員の前向きな心理的状態や仕事のやりがいと、同程度に結びついていました。 |
|
すなわち、若手社員にとっては、「認められること」や「気遣われること」だけではなく、自分の仕事や成長に対して、上司が本気で向き合っていると感じられるかどうかが重要だと言えます。期待をかけられ、基準を示され、必要な場面では修正や指導を受ける。そうした関与の積み重ねが、前向きな心理的エネルギーを生み、仕事のやりがいを生むと考えられます。 |
|
若手の管理職意向の低さを問題視する以前に、まずは日常のマネジメントの質を問い直す必要があります。若手社員が仕事に前向きに関われる状態をいかにつくるか。そのためには、「やさしさ」と「厳しさ」を両立させ、成果と成長に向けて本気で関与する上司の姿勢こそが、求められていると言えるでしょう。 |
|
|
|
|
|
■調査概要 |
|
|
|
1. 調査の方法:インターネット調査 |
|
2. 調査対象者:20-29歳、会社員(正社員) |
|
3. 有効回答数:400名(男女各200名) |
|
4. 調査実施日:2026年1月16日 |
|
|
|
※1 ワーク・エンゲージメント |
|
ワーク・エンゲージメントとは、仕事に対する前向きな関与度を示す概念で、一般に活力・熱意・没頭の3要素から構成される。本調査では、これを「仕事のやりがい」として扱い、以下の3設問の平均値を用いて測定している。 |
|
【活力】私は、仕事をしているときに活力を感じる |
|
【熱意】私は、仕事に熱意を持って取り組んでいる |
|
【没頭】私は、仕事に集中して没頭している |
|
※2 心理的資本について |
|
心理的資本とは、前向きに行動を起こすことにつながるポジティブな心理的状態のことであり、自己効力感、希望、楽観性、レジリエンスで構成されます。本調査では、これを「前向きな心理的状態」として扱い、以下の8設問の平均値を用いて測定している。 |
|
【自己効力感】新しい業務や挑戦的な課題に、自信を持って取り組める |
|
【自己効力感】上司や周囲と議論しながら、主体的に仕事を動かす自信がある |
|
【希望】周囲に流されず、自分の仕事上の意思を強く持っている |
|
【希望】目標達成のために、状況に応じた複数の解決策を考えることができる |
|
【楽観性】自分の仕事の先行きについて、良い面を見つけ楽観的に捉えている |
|
【楽観性】自分の未来は、これからの自らの行動によってより良くできる |
|
【レジリエンス】仕事上の困難に直面しても、粘り強く乗り越えることができる |
|
【レジリエンス】プレッシャーの多い状況でも、冷静さを保って対応できる |
|
※3 重回帰分析 |
|
重回帰分析とは、「心理的資本(目的変数)」に対し複数の原因がどれくらいの強さで影響しているかを同時に比較する統計手法です。 |
|
標準回帰係数 (β): 各要因が心理的資本に与える影響力の強さを示します。この数値が大きいほど、より影響が大きい要因であることを意味します。 |
|
P値 (有意確率): その影響が統計的に確実(偶然ではない)かどうかを示す数値です。一般的に、0.05未満であれば、確実な影響があると判断されます。 |
|
調整済み決定係数 (Adjusted R2): モデルがデータをどれだけ正しく説明できているかを示す指標です。一般的な決定係数(R2)が、投入する要因(変数)の増加によって見かけ上高くなる傾向を補正するため、より厳密なモデルの適合性評価が可能です。 |
|
|
|
|
|
※調査結果の詳細は株式会社タバネルHP(https://tabanel-japan.com/blog-news/news/5676/)で公開しています
|
|
本調査に関するご相談やご質問については、お問い合わせください。 |
|
(お問い合わせ先) |
|
株式会社タバネル サービス事務局 |
|
service@tabanel-japan.com |
|
|
|
|
|
【会社概要】 |
|
株式会社タバネル |
|
https://tabanel-japan.com/ |
|
大阪府大阪市北区本庄西2-7-7 誠和ビル4階 |
|
代表取締役 奥田和広 |
|
(本調査に関するお問い合わせ先) |
|
service@tabanel-japan.com |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|