ヘッドスプリングと富士電子、パワーエレクトロニクス製品の
「開発~量産」一貫体制を構築 パワーエレクトロニクス特有の「摺り合わせ」と「オープンブック型VA」で、
品質向上と原価低減を両立

ヘッドスプリング株式会社(本社:東京都、代表取締役:星野 脩、以下 ヘッドスプリング)と富士電子株式会社(本社:埼玉県、代表取締役:中込 賢太郎、以下 富士電子)は、両社の協業により、パワーエレクトロニクス(パワエレ)製品における開発から量産までを一気通貫で対応する体制を構築することに合意しました。


本協業では、原価構造や設計情報を透明化する「オープンブック型VA」を導入します。開発初期から製造・調達・品質の知見を織り込み、試作から量産まで開発と製造が常時フィードバックし合う運用を標準化することで、顧客製品の品質向上、開発期間短縮、ならびに総コスト最適化を実現します。


ヘッドスプリングと富士電子、パワエレ製品の「開発~量産」一貫体制を構築

ヘッドスプリングと富士電子、パワエレ製品の「開発~量産」一貫体制を構築


■背景

【原価のブラックボックスと、パワエレ特有の「摺り合わせ」課題】

パワエレ技術の応用範囲が広がり製品開発や製造のニーズが拡大する一方で、人手不足の深刻化を背景として、パワエレ応用製品においても専門技術を持つ企業に開発や製造を委託するケースが増えています。しかし、外部委託においては「コストを下げたい」という要望が強い一方で、部品単価やコスト内訳が見えず、改善の打ち手を検討できないケースが少なくありません。加えてパワエレ製品は、熱、ノイズ、絶縁などが相互に影響するため、実機を通じた高度な摺り合わせが不可欠です。そのため、開発と製造が分断された従来の委託体制では、製造現場の知見が設計に反映されにくく、試作のやり直しや量産立上げ時の手戻り・想定外のコスト増が発生しやすいという課題がありました。



■特徴

【「オープンブック型VA」によりブラックボックスを解消して品質向上と原価低減を共同推進】

本協業最大の特徴は、顧客との合意に基づき秘密保持契約の範囲で、開発チーム、製造チーム、顧客の三者でBOM情報・回路情報・原価情報・コスト構造を含む設計情報・コスト前提を「透明化(オープンブック)」する点です。全関係者が同じコスト・品質情報を共有した上で、共同デザインレビューを実施し、供給条件(MOQ、リードタイム)や代替部品の検討を含め、透明性の高い議論を行うことで、実効性のある原価低減(VA/VE)と品質向上を推進します。


【設計段階から製造現場が参画する「完全コンカレント体制」】

パワエレ開発に強みを持つヘッドスプリングと、パワエレ製品の製造・実装に強みを持つ富士電子が、対等な立場で連携します。組織内で起きがちな「開発が上位/製造が下位」という構造を排し、開発開始時点から製造・調達・品質が参画するコンカレント体制により、設計と製造の間で起きがちな分断を解消します。パワエレ特有の摺り合わせを前提に、試作~量産の各段階で得られる学習結果を即時に設計へフィードバック。「製造しやすい設計(DFM)」を初期段階から作り込みます。


【「パワエレモノづくり融合システム(PMS)」による一貫運用】

本協業の運用基盤として「パワエレモノづくり融合システム(PMS)」を整備します。ステアリング委員会(月1回)、コンカレント会議(週1回)、総コストレビュー(月1回)を通じて、開発と製造の往復型フィードバックを継続運用します。また、設計審査(DR)、変更管理(ECR/ECO、BOM改訂、代替承認)、不具合処理などのプロセスを両社で共通化。属人化しがちな「摺り合わせ」を知見として確実に蓄積し、手戻りのないスムーズな量産化を実現します。



■対応範囲と両社の強み

【対応量産数量:月産1台から10万台規模の大量生産まで柔軟に対応可能】


●富士電子の特徴

SMT実装ラインに加え、多数のはんだ槽を保有。挿入部品や大型部品が多数搭載される大型基板の実装や、太線が入り組んだ装置の組み立てなどにも対応できる製造工場。熟練した作業者が多数在籍しており、手作業が必要となる工程にも柔軟に対応可能。パワエレ製品の実装・組立・検査の実績多数。


●ヘッドスプリングの特徴

先端的なパワエレ製品の開発を得意としており、特に次世代パワーデバイス(SiC, GaN)を活用した製品の開発実績が豊富。パワー回路、制御回路、高性能コントローラ、制御ソフトウェア、筐体などパワエレ製品のすべての部分の開発対応が可能。要求仕様から回路設計、評価、量産立上げまでを一貫して推進。



■今後の展望

【要求仕様のみで量産を実現する、パワエレ製品の完結型受託体制】

本協業により開発と製造を統合し、量産の確実性を担保する運用ルールを整備します。これにより、お客様が要求仕様の作成に専念し、指示一つで量産まで完遂できる「手間いらず」の生産体制を提供します。段階的に設計・調達・製造・品質を一括で担う「フルターンキー型」モデルを確立することを目指します。



■会社概要

【ヘッドスプリング株式会社】

名称     :ヘッドスプリング株式会社

本社     :東京都品川区東品川2丁目5番5号 ハーバーワンビル3F

京都事業所  :京都府乙訓郡大山崎町字大山崎小字鏡田30番地1

        アート&テクノロジー・ヴィレッジ京都(ATVK)

名古屋事業所 :愛知県名古屋市昭和区鶴舞1丁目2-32 STATION Ai

北九州事業所 :HS PowerDevice Lab HIBIKINO

        福岡県北九州市若松区ひびきの2番1号

        北九州学術研究都市 情報技術高度化センター 開発センター棟1階

インド現地法人:Headspring Smart Energy Pvt. Ltd.(HSSE)

        Shapath-V,1501,15th floor, opp.karnavati club, s.g.highway,

        prahladnagar, Ahmedabad, Gujarat - 380015

代表者    :代表取締役社長 星野 脩

事業内容   :パワーエレクトロニクス製品の開発・製造・販売事業

        新興国向けコンサルティング・新エネルギー事業

資本金    :1億円

設立     :2014年7月


【富士電子株式会社】

名称  :富士電子株式会社

所在地 :埼玉県熊谷市成沢1141-18

代表者 :代表取締役社長 中込 賢太郎

事業内容:EMS事業 基板実装事業 ユニット組立事業 カスタム電源事業

設立  :1982年1月