セルリアンタワー東急ホテル(東京都渋谷区、総支配人 吉岡慎一)では、2025年7月1日付で、名誉総料理長に福田順彦(ふくだ・のぶひこ)が、新総料理長に永妻信人(ながつま・のぶと)が就任したことをお知らせいたします。時代の先端を行く街「SHIBUYA」とともに新たな渋谷の魅力を切り拓いてきた当ホテルでは、新総料理長に永妻信人を迎え、感性が高く、本物を知る大人の美食家の皆さまに変わらぬご愛顧をいただけるよう、名誉総料理長福田順彦とともに、新たな「食のハーモニー」を奏でてまいります。 |
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左)名誉総料理長 福田 順彦(ふくだ・のぶひこ) 右)総料理長 永妻 信人(ながつま・のぶと) |
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【「食のセルリアン」の継承】 |
初代総料理長 福田順彦は、2001年の開業より、食の総合プロデューサーとして当ホテルを牽引してまいりました。多くのグルマンが集う美食都市・東京において、「食のセルリアン」と皆さまに呼んでいただけることを目標に、福田の指揮の下、ホテルが一丸となって技術向上と人財育成、心地よい食空間の創造に努めてまいりました。つい数年前まで続いていた行動制限の日々を乗り越え、国内だけでなく世界中のゲストが渋谷を訪れるようになり、館内直営レストランがようやく全日営業を再開するなど一つの大きな波を越えたところで、「総料理長職の継承」を改めて意識しはじめ、自身にまだ十分な体力と感性が残っている今こそがその時機と、総料理長のバトンを渡す決意に至りました。 |
これを受け、当ホテルでは四半世紀に亘る福田の功績を鑑み、また、福田をご愛顧くださる多くの顧客の皆さまとの接点が失われることのないよう、福田を「名誉総料理長」に任命。その後任には、福田の愛弟子である前白馬東急ホテル料理長の永妻信人を選任いたしました。 |
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後進の育成に余念のない福田順彦 |
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【フランス料理の世界へ】 |
永妻は、故郷愛知の調理師学校在学中に、フランス人シェフの「料理とは、命をいただき、そこに再び新しい命を吹き込む行為」との言葉に感銘を受け、フランス料理の道を志し、1989年に名古屋東急ホテルに入社いたしました。最初に配属されたのは、宴会のコールド部門(オードブル、フルーツ、冷製デザートなど冷製料理全般を担当)。
奇しくも当時、同ホテルの先輩であった、のちに師となる福田と更衣室のロッカーが隣り合わせという縁もあり、社会人としての立ち居振る舞いや心構えとともに、宴会料理の華である氷彫刻の素晴らしさを福田から学びました。その後、コーヒーハウスでの経験を経て、本場のフランス料理を学ぶべく一念発起し23歳で渡仏。星付きレストランで研鑽を積み、グルノーブルのレストランでは、シェフ・ド・パルティ(部門シェフ)を務めました。
帰国後は都内有名レストランでのスーシェフ(副料理長)を経験後、2002年セルリアンタワー東急ホテルに入社。プロヴァンス料理「クーカーニョ」のシェフを9年間務めました。その功績が認められ、渋谷ストリームエクセルホテル東急(現SHIBUYA STREAM HOTEL)開業で、初代料理長に就任。その後、横浜ベイホテル東急のブッフェレストラン「カフェ トスカ」シェフを経て、2023年には白馬東急ホテル料理長に就任いたしました。 |
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【「美味しさのその先」を目指して】 |
永妻は、「いかなる時も学び」との言葉を胸に、常に一途な想いで料理に取り組んでまいりました。あるホテルでは、食材と本気で向き合う厳しさを教わり、そして別の地では、地元の食文化や生産者との対話を通して、「地域と共にある料理人のあり方」を学びました。時に壁にぶつかりながらも粘り強く自らの感性を磨き上げ、その一瞬のひらめきが記憶に残る料理となって、お客さまが心満たされるひととき、“美味しさのその先”をご提供できるよう日々努めてきました。
永妻のそうした熱い思いと行動はともに働くアソシエイツ※1を動かし、ホテル全体で美味しさを追求するサポート体制にも繋がります。ある時は、「採れ立ての香り高いハーブで、さらにお客さまに喜んでいただきたい」との何気ない言葉を受け、管理部門のアソシエイツが敷地内にハーブ園を作り、タイムやローズマリーの栽培をしたこともありました。お客さまの喜びを一番に考え、そのための努力を惜しまず、生産者、アソシエイツとの最高のパフォーマンスを追求する永妻の料理は、多くのお客さまにご支持をいただいています。 |
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【福田順彦よりメッセージ ~名誉総料理長就任にあたって~】 |
「開業準備室の時代から数えますと25年以上を、このセルリアンタワー東急ホテルとともに過ごしてまいりました。このたび、総料理長職継承の時を迎え、まずは、これまで私を支えてくださったお客さまをはじめ多くの皆さまに、心から厚く御礼申し上げます。美味しいよ、といつも応援してくださったお客さま、800名を超える晩餐会でも一丸となって乗り越えている調理、サービスのアソシエイツ、コロナ禍をともに乗り越えてきた業界の方々。感謝、感謝、感謝しかありません。 |
先日、夜遅く、キッチンにまだ明かりが残っているので覗いてみたところ、コンクールの出場を控えた若い料理人が、無心に料理の練習をしていました。その光景を見て、私は、瞬時に、自身の若い頃の姿を自分で後ろから見ているような既視感を覚えました。そして、ふと、とても晴れやかな気持ちになりました。お客さまに笑顔をお届けするための努力を惜しんではいけないと、チームを率いてまいりましたが、その精神が、私から後輩へ、後輩からその後輩へとしっかりと受け継がれていることを感じたからかと思います。 |
新総料理長の永妻とは、彼が新入社員の駆け出しの頃から一緒に仕事をしております。繊細な感性、抜群の表現力、お客さまを楽しませたいとの熱量に加え、卓越した技術をもった料理人です。私同様、ご愛顧を賜りますようなにとぞよろしくお願い申し上げます。 |
私自身はこれから永妻を支え、さらに進化するセルリアンタワー東急ホテルを見守っていくとともに、さらにステージを拡げて多くの皆さまに喜んでいただく美食を提案していく所存です。但し、ホームグラウンドはセルリアンタワー東急ホテルです。いつでもお越しいただけますよう、準備万端調えて皆さまをお待ちしております。これからも、ご指導、ご支援のほど、なにとぞよろしくお願い申し上げます。」 |
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【永妻 信人よりメッセージ ~総料理長就任にあたって~】 |
「内示を受けた時は、驚きと同時に前任である福田が四半世紀に亘り築き上げてきたものを間近で見ていた一人として、その厨房を任されるという重責に身が引き締まる思いがいたしました。自身に全うできるのか葛藤もありましたが、これまで私を支えてきてくださったお客さまや同僚たちの励ましを受け、覚悟を決めました。セルリアンタワー東急ホテルという舞台で、食を通じて心に残る体験をお客さまにお届けできるよう、長年の恩師でもある名誉総料理長福田の指導を仰ぎながら、チームの仲間とともに日々精進してまいります。
「料理は記憶に残る芸術」と私は考えています。季節の移ろいを感じる一皿、大切な人と囲むひととき、そしてお客さまの人生にそっと寄り添う味わい。アソシエイツ一人ひとりの感性と技術を尊重し、チームとしての力を最大限に発揮できる環境を築きながら、「美味しさのその先」を目指します。この機会を与えていただいた感謝の気持ちを美食に変えて、記憶に残る一皿を創り続けてまいります。皆さまのご来館を心からお待ちしております。」 |
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※1 アソシエイツ=東急ホテルズでは、ともに働く仲間を「アソシエイツ」と呼んでいます。 |
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【プロフィール】 |
福田 順彦 Nobuhiko FUKUDA |
セルリアンタワー東急ホテル 名誉総料理長 |
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2001年、セルリアンタワー東急ホテル開業時に総料理長に就任。以来、ホテルの食に関する |
総合プロデューサー役として料飲部門を牽引、統括。豊かな感性から生み出されている料理は |
アグレッシブで情熱的であり、常にチャレンジ精神を忘れず高みを目指す姿勢は顧客からも高い支持を得ている。 |
「文化交流」をテーマに料理界はもとより文化人・オペラ歌手・ワイン醸造家など各界の著名人との親交もあり、彼らとのコラボレーションによる食事会を多数開催。食を通じて子どもの「食の自立」と「五感の育成」を目指す食育活動にも積極的に取り組み、また、日本を代表する食文化のオピニオンリーダーとして精力的に活動を続けている。 |
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名誉総料理長 福田 順彦 |
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2017年 一般社団法人「日本エスコフィエ協会」第7代会長、国際副会長に就任 |
2019年 株式会社東急ホテルズ(現 東急ホテルズ&リゾーツ株式会社)総料理長に就任 |
2021年 「フランス農事功労章協会(MOMAJ)」第6代目会長に |
2022年 株式会社東急ホテルズ (現 東急ホテルズ&リゾーツ株式会社)専務執行役員に就任 |
2024年 一般社団法人「日本エスコフィエ協会」名誉会長に就任(国際副会長は継続) |
2025年 「日本米粉協会」会長に就任 |
セルリアンタワー東急ホテル 名誉総料理長に就任。現在に至る |
このほか、「日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会 日本本部」プロフェッショナル理事、「一般社団法人日本食文化会議」顧問も務める。 |
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【受賞歴】 |
2017年 厚生労働大臣より「令和元年度卓越した技能者の表彰“現代の名工”」受章 |
2018年 フランス共和国政府より 「農事功労章オフィシエ」受章 |
2021年 一般社団法人「全日本司厨士協会」卓越最高技術顧問章受章 |
2024年 「調理師関係功労者に対する厚生労働大臣表彰」受彰 |
2025年 フランス共和国大統領より「フランス共和国 国家功労勲章シュヴァリエ」受章 |
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【プロフィール】 |
永妻 信人 Nobuto NAGATSUMA |
セルリアンタワー東急ホテル 総料理長 |
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1970年11月 愛知県生まれ |
1989年 3月 名古屋調理師専門学校卒業 |
1989年 4月 名古屋東急ホテル入社 |
1994年 4月 名古屋東急ホテル退社 |
1994年 5月 渡仏ボルドー2つ星レストラン「クロード・ダローズ」にて1年間勤務 |
1995年 5月 グルノーブルのホテルレストラン「ユリアージュ・レ・バン」にて部門シェフ |
帰国後、都内の有名店にてスーシェフを務める |
1996年 3月 四谷「北島亭」スーシェフ |
1999年 8月 初台(当時)「レストラン キノシタ」スーシェフ |
2002年 5月 セルリアンタワー東急ホテル入社 |
下記店舗での研修を行う |
・パリ 3つ星レストラン「エピキュール」 |
・ブルゴーニュ 3つ星レストラン「ラ・コート・サン・ジャック」 |
・パリ 1つ星レストラン「レ・マニョリア」 |
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新総料理長 永妻 信人 |
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2009年 10月 「クーカーニョ」シェフ |
2018年 8月 渋谷ストリームエクセルホテル東急へ異動。初代料理長に就任 |
2021年 6月 横浜ベイホテル東急へ異動。オールデイダイニング「カフェ トスカ」シェフ |
2023年 4月 白馬東急ホテル 料理長として異動 |
2025年 7月 セルリアンタワー東急ホテル 総料理長に就任。現在に至る |
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【受賞歴】 |
1989年 「全国大会グルメピック」入賞 |
1990年 「氷彫刻新人コンクール」優勝 |
1992年 NPO法人 日本氷彫刻会主催「全国夏季氷彫刻全国大会」優秀賞 |
2007年 カナダポーク・インターナショナル(CPI)主催「第2回カナダポーク・レシピコンテスト」優勝 |
2015年 日本シャルキュトリ協会(ACFJ)主催「第1回シャルキュトリコンクール」第3位 |
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【セルリアンタワー東急ホテル 概要】 |
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セルリアンタワー東急ホテル |
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2001年5月開業。渋谷駅から徒歩5分に位置する、ゲストの様々なご要望にお応えできるオールラウンドなホテルです。モダンスタイルの中に和の趣が感じられ、美しい眺望を臨む客室と多用途な宴会場、多彩なジャンルのレストランやバーを擁し、日本のホテルならではの温かなおもてなしで皆さまをお迎えいたします。 |
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所在地:東京都渋谷区桜丘町26-1 アクセス:渋谷駅より徒歩5分 建物概要:地上40階 地下4階 営業施設:客室404室(収容人数808名)宴会場11 レストラン&バー11 |
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公式ウェブサイト:https://www.tokyuhotels.co.jp/cerulean-h/index.html
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