ソフトバンク株式会社の子会社でデジタルインフラ専業会社の株式会社IDCフロンティア(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木 勝久、以下「IDCフロンティア」)は、「東京府中データセンター」において、直接液体冷却方式(DLC)のGPUサーバーに対応し、1ラック当たり最大150kWまで搭載が可能な「DLCハウジングサービス」の販売を、2025年7月7日に開始します。 | |||||||||
また、2025年10月に開業予定の「奈良生駒データセンター」においても販売を予定しています。 | |||||||||
■背景 | |||||||||
AIの利用拡大にともない、GPUサーバーの利用が急増し、一台当たりの消費電力も飛躍的に急増しています。最新のGPUサーバーでは、1ラック当たり100kW以上の電力を必要とするケースもあり、2020年時点の消費電力と比べて約20倍以上に増加しています。その結果、サーバーからの発熱量が大幅に増加し、内部を効率よく冷やすために、冷却液(クーラント)で直接冷却する直接液体冷却方式(DLC)の導入が進んでいます。 | |||||||||
こうしたサーバーの設置には、冷却液の供給設備、電源構成や床荷重の見直しなど、データセンター側には設備改修などの対応が必要となります。また、高価なGPUの納品に合わせてデータセンターを準備するニーズも多く、データセンター側には迅速な受け入れ体制が求められています。 | |||||||||
■「DLCハウジングサービス」の特長 | |||||||||
(1)1ラック当たり最大150kWの電力消費に対応 | |||||||||
1ラック当たり最大150kWの電力消費に対応する環境を提供することで、お客さまは最先端のGPUサーバーを設置することができます。 | |||||||||
(2)最短納期2ヵ月でスピーディーに環境を構築 | |||||||||
お客さまにご用意いただいたCDU(冷却分配装置)含むサーバーラック一式を設置できる環境を、最短納期2ヵ月でスピーディーに構築します。 | |||||||||
(3)サーバーメーカー各社との連携により、お客さまの環境ごとに最適な環境を提供 | |||||||||
直接液体冷却方式(DLC)のGPUサーバーは、送水する設備水などの条件においてメーカーごとに仕様が異なります。本サービスでは、サーバーメーカー各社と連携し、お客さまごとに最適な設備水をご利用いただける環境を準備・提供いたします。このため、お客さまは構築にかかる負担を少なく導入いただくことができます。 | |||||||||
<連携しているサーバーメーカーの一覧 >(アルファベット順) | |||||||||
- Dell Technologies | |||||||||
- HPE | |||||||||
- Lenovo | |||||||||
- QCT | |||||||||
- SUPERMICRO | |||||||||
(4)AI計算基盤の分散配置が可能 | |||||||||
東京府中データセンターに加えて、2025年10月に開業予定の奈良生駒データセンターにおいても、「DLCハウジングサービス」の提供を予定しており、国内においてAI計算基盤を東西に分散して配置することが可能です。 | |||||||||
■提供方式 | |||||||||
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Custom DLC:ラック毎に冷水を供給。冷水温度やPhなど固有の条件に適した冷水を供給することが可能。 | |||||||||
Area DLC:エリアまたはデータホール毎に冷水を供給。大規模なサーバーの導入に適し、150kW/ラックまでの冷却が可能。 | |||||||||
■「DLCハウジングサービス」など関連サービスの詳細情報 | |||||||||
・「DLCハウジングサービス」 | |||||||||
https://www.idcf.jp/datacenter/colocation/dlc.html | |||||||||
・「東京府中データセンター」 | |||||||||
https://www.idcf.jp/datacenter/location/fuchu.html | |||||||||
・「奈良生駒データセンター」 | |||||||||
https://www.idcf.jp/datacenter/location/ikoma.html | |||||||||
IDCフロンティアでは、2022年3月から東京府中データセンターにおいて、リアドア型空調機を搭載した専用ラックを提供する「高負荷ハウジングサービス」を開始し、冷水を利用した局所空冷によるGPUサーバーの安定運用に取り組んでまいりました。今回の「DLCハウジングサービス」はこれまでの知見と運用実績をもとにさらに進化させたものであり、今後ますます高度化するAIデジタルインフラのニーズに対し、ソフトバンクが掲げる「AIと共存する次世代社会インフラ」の実現に向け、安心してご利用いただける環境の提供に努めてまいります。 | |||||||||
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本件に関して、サーバーメーカー各社よりエンドースメントをいただいています。 | |||||||||
■デル・テクノロジーズ株式会社 |
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生成AIや高性能コンピューティングは、ROI(投資収益率)と競争力を向上させるために、効率的で高い影響力を持つインフラストラクチャを必要としています。 | |||||||||
デル・テクノロジーズは、IDCフロンティア様と協業し、次世代GPUおよび液冷ソリューションを搭載した「Dell PowerEdge XE9680L」サーバーラックやOCP規格に準拠する統合型ラックなどを利用することで、日本のお客様が、AIの負荷をより効率的かつ高密度で処理できるようにサポートし、AI時代をリードできるよう支援してまいります。 | |||||||||
デル・テクノロジーズ株式会社 | |||||||||
代表取締役社長 大塚 俊彦 | |||||||||
■日本ヒューレット・パッカード合同会社 | |||||||||
IDCフロンティア様が「DLCハウジングサービス」の申込受付を開始されたことを大変嬉しく思います。 | |||||||||
AIの導入により、業務効率化や意思決定の高度化、顧客体験の向上を実現する企業が増加しています。こうした流れの中、豊富な納入実績を持つ、GPU搭載のHPEの直接液冷サーバーは、高密度な演算処理と優れた冷却性能により、AIやHPCワークロードに最適なインフラとして多くのお客様にご評価いただいています。スピーディーな立ち上げを支援するIDCフロンティア様のデータセンターに、GPUを搭載したHPEの直接液冷サーバーを導入いただくお客様が、優れたパフォーマンスと運用効率に加え、消費電力およびCO2排出量の削減といったメリットを迅速に享受いただけるよう、導入支援や運用最適化を含む取り組みを今後も強化してまいります。 | |||||||||
日本ヒューレット・パッカード合同会社 | |||||||||
代表執行役員社長 望月 弘一 | |||||||||
■レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ合同会社 | |||||||||
この度、IDCフロンティア様が東京府中および奈良生駒のデータセンターにおいて「DLCハウジングサービス」を新たに提供開始されたことを大変嬉しく思います。 | |||||||||
昨今、AI利用の拡大に伴い、GPUサーバーの高密度・高発熱化が進み、冷却技術の高度化が求められる中、IDCフロンティア様が提供する「DLCハウジングサービス」は、次世代のデータセンター運用における新たな基準となるものと確信しております。 | |||||||||
レノボは、世界規模での豊富な導入実績と自社開発による液冷技術を強みに、信頼できるパートナーとして、今後もIDCフロンティア様との緊密な協業を通じて多くのお客様の液冷サーバー導入の推進に尽力してまいります。 | |||||||||
レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ合同会社 | |||||||||
代表取締役社長 張 磊(チョウ ライ) | |||||||||
■Quanta Computer Inc. | |||||||||
IDCフロンティア様におかれましては、このたび新たに液冷サービスを開始されるとのこと、心よりお祝い申し上げます。 | |||||||||
Quanta Cloud Technology (QCT) は、自社独自のLiquid-to-Air方式液冷技術を有し、AI時代に最適化された 「QoolRack Sidecar 液冷ソリューション」 をご提供しております。本ソリューションは、既存の空冷データセンターにも設備変更なしでスムーズに導入可能であり、信頼性の高い冷却性能を備えております。加えて本ソリューションは、高密度かつ高効率なITインフラの構築を支援し、AIの導入促進および運用コストの最適化、さらにはさまざまなワークロードにおける熱効率の向上にも貢献いたします。 | |||||||||
IDCフロンティア様の液冷サービスとともに、QCTは今後とも、お客様およびIDCフロンティア様双方にとって、最適かつ拡張性に優れた技術をご提供し続けてまいります。 | |||||||||
Quanta Cloud Technology社長 兼 Quanta Computer Inc.上席副社長 | |||||||||
Mike Yang | |||||||||
■Super Micro Computer Inc. | |||||||||
米国に本社を置く、Supermicroは、2024年に出荷台数、売上げともに国内年間第1位のサーバーベンダーとなり、とりわけAI向けGPUサーバーにおいては、最新の革新的な先進技術をいち早く採用し、エネルギー効率が高い製品をお客様に提供することで、多くの導入実績を誇っています。 | |||||||||
SupermicroはGPUの液冷化でも市場をリードしており、IDCフロンティア様の液冷サービスに貢献できることを確信しております。 | |||||||||
James Hsieh, | |||||||||
VP Sales, Japan Country Manager | |||||||||
※本リリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。 | |||||||||
【IDCフロンティアについて】 | |||||||||
社名:株式会社IDCフロンティア(IDC Frontier Inc.) | |||||||||
代表者:代表取締役社長 鈴木 勝久 | |||||||||
株式会社IDCフロンティアは、ソフトバンクの法人向けデジタルインフラ事業会社として、データセンター、クラウド、レンタルサーバーなどを提供しています。大容量バックボーンネットワークと大規模データセンターを全国で展開し、中小規模からエンタープライズ企業まで、幅広いお客さまに高品質・高信頼のサービスを提供しています。 | |||||||||
ソフトバンク株式会社の子会社でデジタルインフラ専業会社の株式会社IDCフロンティア(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木 勝久、以下「IDCフロンティア」)は、「東京府中データセンター」において、直接液体冷却方式(DLC)のGPUサーバーに対応し、1ラック当たり最大150kWまで搭載が可能な「DLCハウジングサービス」の販売を、2025年7月7日に開始します。
また、2025年10月に開業予定の「奈良生駒データセンター」においても販売を予定しています。