絵本の似合う季節になりました。クリスマスが近づく夜の書店空間で、森の不思議な世界を描いた絵本『さようなら、こんにちは』テーマに、人気アーティストとナビゲーターのお二人が語り合います。
                                                 Photo:加藤 健
◎トークショー概要
会期:2025年12月12日(金)20:15~21:00
会場:大垣書店 麻布台ヒルズ店(タワープラザ4階)
参加費:
『さようなら、こんにちは』書籍付チケット :4,400円(税込)
 チケットのみ(書籍は別途ご購入ください):1,100円(税込)
定員:40名
お申し込みはこちらから
協力:大垣書店 麻布台ヒルズ店
主催・出版:株式会社求龍堂
【お問い合わせ】
大垣書店麻布台ヒルズ店
〒106-0041 東京都港区麻布台1-3-1 麻布台ヒルズ タワープラザ4F
TEL:03-5570-1700 (営業時間:11:00 ~ 20:00)
 
・画家自身の体験から生まれた「再生への扉」のような、静かな探訪の絵本
本書は人気アーティスト・小林孝亘による、初めてのアート絵本です。昨年に病を得た小林孝亘は入院手術を経験し、創作の世界へ戻れるのか不安を抱えるなか、リハビリを経て、スケッチブックに小さな手のドローイングを描きました。身体が再生に向かい始めるとともに、小林は絵本の制作を考えるようになります。そして生まれたのが、海辺から森へ戻ってゆく物語『さようなら、こんにちは』です。
ペンと色鉛筆で丁寧な細密で描かれた、美しい原画の色彩と風合いの再現を、美術図書出版の求龍堂が手がけました。
『さようなら、こんにちは』著者:小林孝亘
発売日:2025年7月28日 定価:3,300円(税込)発行:株式会社求龍堂
 
・森の賢者フクロウの声が響き、クリス智子さんの朗読が始まります。
トークショーの始まりを知らせるようなフクロウの声とともに、静かに始まるクリス智子さんの朗読・・・・・・本書の物語は一編の詩のような一文からはじまります。
森を抜けて海へ辿り着き、浜辺に佇む「私」の視線は、目の前に広がる水平線へ注がれます。やがて空の彼方へと向けられて、遠いその先へ向かおうとする意識は、ふと、森へ向き直ります。そして森の奥へ分け入るごとに現れる一匹のカエル、変哲もない箱、あり得ないバランスを保つ積み木などが、謎かけのように姿を現してきます。一つひとつ、謎解きをするように、「私」は森に流れるにおいや風を捉えながら進んでいきます。森の奥へと。朗読と美しい挿絵をお楽しみください。
鎌倉のクリス智子さんのアトリエ「cafune」にて                           Photo:加藤 健
・はじめての絵本づくりはどのように発生していったのか?
病床にあった小林孝亘がリハビリの中で描いた小さな手のドローイング。そのきっかけから再び創造の歩みをはじめた小林は、スケッチブックに、身近な生きものや言葉などを描き始めました。そこから自然に絵本づくりという思いが生まれた、アーティストとしての再生と創造の時間。実際のスケッチブックや絵本の構成案などをご覧いただきつつ、そのプロセスをお話いただきます。
小林孝亘のスケッチブック
・森のアトリエの時間と「ふと、森へ戻ろうと思った。何故だかはわからないけれど、そう思った。」という一文から広がるトーク…
お二人は、偶然にも逗子と鎌倉の自然豊かな環境に、創造の場所をお持ちです。そこで秋のとある日、クリス智子さんのアトリエ「cafune(カフネ)」へ小林さんとお邪魔をしました。木々に守られているような緑とアートに満ちた素敵な空間で、木洩れ日が差すなか、話に花が咲きました。その様子とともに、お二人にお話いただきます。
アトリエ「cafune」にて、沖津雄司さんの作品「FOCUS」   Photo:加藤 健
小林孝亘(Takanobu Kobayashi)
画家。東京に生まれる。愛知県立芸術大学美術学部油画科卒業。1996年、VOCA展奨励賞受賞。同年、文化庁芸術家在外研修員としてタイ、バンコクに1年間滞在制作をする。98年にはフランスでも3ヶ月滞在制作。99年にはアトリエをタイに移し、2002年には東京にもアトリエを設けた。その後10年近くバンコクと東京を行き来しながら制作を続ける。2012年から神奈川県の逗子に在住。
 
クリス智子(Chris Tomoko)
ラジオパーソナリティ、MC、ナレーション、執筆など多方面で活動。ハワイに生まれ、幼少期は京都、フィラデルフィア、横浜などの日本とアメリカ各地で育つ。上智大学比較文化・社会学専攻を卒業と同時にJ-WAVEでナビゲーターを始める。2024年5月に、鎌倉の森の中の古民家を改装したアトリエ「Cafune(カフネ)」を建て、自然との繋がりを感じながら、創造を楽しむ場として運営。
 
◎求龍堂について
求龍堂は1923年創業、2023年に創業100年を迎えた美術書出版社です。社名の求龍(きゅうりゅう)はフランス語の「CURIEUX」からとったもので、「芸術的あるいは知的好奇心を求める」「常に新しきを求める」ことを意味し、名付け親は画家の梅原龍三郎です。東洋の「龍」に理想を求め、時代という雲間を縦横無尽に飛び交いながら、伝統美からアート絵本まで、常に新たな美の泉を発掘すべく出版の旅を続けています。

・森の賢者フクロウの声が響き、クリス智子さんの朗読が始まります。

・森のアトリエの時間と「ふと、森へ戻ろうと思った。何故だかはわからないけれど、そう思った。」という一文から広がるトーク…