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VTuberの黎明期にあたる2018年からバーチャルシンガーの草分けのひとりとして活動し、透明感のある歌声を活かした音楽活動や、日々の配信で見せる優しいお姉さん的な魅力で人気を集めるホロライブ0期生のAZKi。11月19日(水)、彼女のワンマンライブ「AZKi SOLO LiVE 2025 "Departure"」が横浜・ぴあアリーナMMで開催された。 |
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これまで様々な形で活動を行なってきた彼女は、星街すいせいと共に在籍したホロライブ内の音楽レーベル・イノナカミュージックでの活動後、2022年にホロライブ本体に移籍。2023年にはビクターエンタテインメントからのメジャーデビューを経験し、今年に入って再度ホロライブに音楽活動の主軸を移すなど、一筋縄ではいかない複雑なキャリアを辿ってきた。中でも彼女やファンにとって最大の転機となったのは、2021年のルート変更だ。 |
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もともと2022年7月での活動終了を予定していた彼女は、応援してくれる人々の声を受け、規定の「ルートα」からこれからも活動を続ける「ルートβ」への分岐を発表。本来終わるはずだった物語を書き換えて、さらに未来へと進んでいく大きな決断を行なった。 |
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そして2023年には、未開の新たな道を進む決意と共に第3のルート「ルートγ」に移行し、メジャーレーベルでの音楽活動を開始。ソロでの活動に加えてときのそらとのユニット・SorAZでもメジャーデビューを果たした。今回のライブは、そんな彼女がふたたび、多くのメンバーと同じようにホロライブに音楽活動の拠点を戻して迎えた初の単独ライブ。「Departure」(旅立ち)という公演名通り、彼女の新たな門出を祝うライブとなった。 |
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ライブは冒頭、スクリーンに「α」「β」「γ」をモチーフにした時計が映し出され、これまでの歩みを思い起こさせるようなOPムービーで幕を開ける。そう、この公演のコンセプトはAZKiが辿ってきた「過去」と「今」、そして「未来」をすべて詰め込むこと。全編は時系列順に彼女のキャリアを振り返るものになっており、ひとつの公演の中でルートα、ルートβ、ルートγ、そしてその先の新たなルートへと変わっていく。文字通り、彼女のこれまでとこれからをすべて詰め込んだ集大成的なステージだ。ルートを進むごとに舞台上の植物が少しずつ成長し、ステージ装飾が豊かなものになっていくのも特徴的だ。 |
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1曲目は公演全体のOPテーマのような雰囲気で披露された最新EP『Re:Start』の楽曲「未来カンパネラ」。AZKiが公演キービジュアルの新衣装で登場し、アカペラで歌いはじめると、バイオリンも加わった生バンドが歌に合わせてぐんぐん盛り上がり、一気に彼女の世界に引き込んでいく。過去を振り返る前に、今の彼女の魅力を伝えるような冒頭だ。 |
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M1「未来カンパネラ」 |
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以降は時系列順に過去の楽曲を披露。画面にルートαを指す「α」の文字が表示されると、新衣装のカラーが初期モデルを思わせる黒に変わり、2018年~19年の初期曲メドレーがスタート。2018年のデビュー曲「Creating world」から発表順に、「リアルメランコリー」「フェリシア」「I can't control myself 」「ひかりのまち」「Fake.Fake.Fake」を歌い、ポップ/バラード系の「AZKi WHiTE」とロック系の「AZKi BlaCK」という2つの路線で活動していた最初期を振り返る。中でも「AZKi BlaCK」の楽曲「Fake.Fake.Fake」は、力強いAZKiの歌声と熱い生バンドの演奏も相まってメドレーのハイライトと言える盛り上がりとなった。 |
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その後はさらに時計の針が進み、イノナカミュージック時代の中期~後期の楽曲へ。「これから起こるすべてのことを/一緒に創ろう/最初から最後までだよ」と歌う「from A to Z (Re:arrange ver.)」では、「一緒に歌おう! みんなの声を聞かせて!」と伝えて観客がコーラスを担当。AZKiと観客とが掛け合うようにしてひとつの歌が出来上がる。「without U (Re:arrange ver.)」でも自然発生的に観客から「おい!
おい!」とコールが生まれた。この2曲はEP『Re:Start』と同時発売で過去の楽曲をリアレンジしたEP『Re:Birth』に収録されている新アレンジになっていて、過去のAZKiと今のAZKiが重なるのも印象深い。「without U (Re:arrange ver.)」のラストでは、「キミといるから/一人じゃないから」という歌詞に合わせて初期モデルのAZKiが登場し、現在のAZKiと2人で手を合わせるバーチャルならではの演出も。「過去があるから今がある」という、AZKiの想いが伝わるような瞬間だった。 |
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M3「from A to Z (Re:arrange ver.)」 |
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続く「Intersection」を境にライブはルートβに突入し、パンツスタイルに着替えたAZKiが、ハンドマイクを置いて全身を使った振りでパフォーマンス。ブラスが効いたビッグバンドジャズの要素が加わったアレンジに進化した「Intersection」は終始熱量全開で、客席にレーザーが降り注ぐ様子も圧巻だった。パンツスタイルのまま衣装の色が変わって披露した「画面の中の君が好き」では、オリジナル版では「君」が画面の外にいなくなったときの事を歌っていた歌詞の一部を、より前向きなものに改編したバージョンで熱唱。イノナカ時代を締めくくる楽曲「オーバーライト」では見渡す限り黄色のペンライトに包まれた。 |
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M6「画面の中の君が好き」 |
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ライブは中盤に差し掛かり、気づけばミドルバラード~バラードが続くゆったりとした雰囲気に。現在の基本衣装に着替えての「フロンティアローカス (Re:arrange ver.)」では70~80sぽいバンドサウンドに乗って優しげな歌声で魅了。「青い夢 (Re:arrange ver.)」では照明やペンライトが一斉に青に変わり、切ない歌声と泣きのギターソロで感情を揺さぶるパフォーマンス。曲の最後で過去の2つのモデルと手を繋ぐ演出にも感嘆が上がった。 |
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M9「青い夢 (Re:arrange ver.)」 |
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イノナカミュージックが終了し、そこからメジャーデビューするまでの期間に発表された「afterglow」と「canopus」ではドレス衣装に衣装チェンジして歌唱。中でも2022年7月に発表された楽曲「afterglow」は、「もう行かなくちゃいけない/永く遠い路の終わり」という歌詞を聴くと、過去の自分に区切りをつけ、新しい未来へ旅立っていく本公演のコンセプトとの共通性に考えを巡らさずにはいられない。 |
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ここでステージ装飾に変化が起こり、徐々に伸びていた植物のツタから花が咲き、舞台に白く綺麗な花や緑が広がる。ここからルートγに突入し、かわいい猫耳フード衣装に着替えたAZKiが「ω猫」を披露。続くMCでは、彼女の『GeoGuessr』配信になぞらえて観客にどこから来たかを尋ねる「あなたはどこから? ゼロゲッサー」で大盛り上がり。北は北海道から南は沖縄、日本を飛び越えて海外まで様々な場所から集まった観客と交流を楽しんだ。 |
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M12「ω猫」 |
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「この物語のエンドロールはまだまだ終わらないから」と伝えてはじまったのは、ルート分岐を経て辿り着いた今の世界線を象徴する楽曲「エンドロールは終わらない」。キービジュアルの衣装にふたたび着替えて、これまでの歩みや思いを詰め込んだような楽曲を熱唱すると会場に感動が広がっていく。続いて披露された代表曲のひとつ「いのち(2024 ver.)」では、初期からずっと歌い続けてきた楽曲を今の彼女ならではの表現で披露した。 |
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そしていよいよ、ライブはAZKiの「これから」を伝えるパートへ。初期モデルの彼女が階段を上るたびに歴代のモデルへと変化し、最後に大きな扉を開く「旅立ち」を伝えるムービーの後、突如ステージ上に今回の公演ゲストであり、イノナカ時代の同僚でもあった星街すいせいが登場! 2人のユニット・AS_tarとしてお互いに背中を預け合ったり、向き合ったりしながら「The Last Frontier - 5th fes. Live ver. -」を披露して大歓声が起こる。 |
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この「The Last Frontier」はもともと活動を終了することを決めたAZKiが作詞作曲を担当し、歌詞の一部では「最前線の地へ/君なら行ける」と星街すいせいに思いを託していたことで知られる楽曲。ルート変更に2024年の「hololive 5th fes. Capture the Moment」で共にユニットパートのトリを務めた際、星街すいせいが「最前線の地へ/共に進もう」と歌詞を改変し、2人のこれからを歌う楽曲に生まれ変わった。この日のステージでは、お互いが初期モデルをモチーフにしてつくられた最新のライブ衣装で楽曲を披露した。 |
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M15「The Last Frontier - 5th fes. Live ver. -」 |
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続いて、「5th fes.」での「The Last Frontier」披露時に星街すいせいがサプライズで送ったAZKiへの手紙のお返しとして、AZKiから星街すいせいに手紙を送った後、「新しい曲、私たちの道」「これからも、一緒に未来を作り上げていけますように」と観客に伝えてAS_tarの新曲「Going My Way」をサプライズ披露。2人の高い歌唱力とバンドサウンド、ベースミュージックを筆頭にしたクラブサウンド、ラップ的な要素、デジタルなクワイアなど様々な音/ジャンルが混然一体となったモダンなポップソングで会場を盛り上げた。 |
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ふたたびソロに戻り「白明」を披露した後、MCで7年間の感謝や、いつも支えてくれたファンへの感謝を伝えながら、「今日が終わりじゃない。ここから、また新しい物語がはじまっていきます。これからも、みんなと一緒に新しい未来を歩いていきたいです」と伝え、最新EP『Re:Start』の楽曲「雨のち晴れ晴れ」を披露。アンコールではライブTシャツ姿で登場し、ディスコファンクっぽさ全開の「オキドキ」でカラフルなバルーンや銀テープを会場いっぱいに投下。
最後はルートを変更して現在に至る奇跡のような旅路を感情たっぷりに歌うこの日が初披露となるバラード曲「Farewell」で終演。歌唱後、「みんなの声と想いが、私をここまで導いてくれました。本当にありがとう! みんながいるから、私は歌い続けられます。だからこれからも、一緒に最高の未来をつくっていこうね!」と伝えて深く一礼し、AZKiのキャリアを総括するような感動的なライブが幕を閉じた。 |
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M19「オキドキ」 |
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まだVTuberが世に知られていなかった黎明期からバーチャルシンガーとして活動し、様々な時代を乗り越えてきた彼女の活動は、決して順風満帆だったわけではなく、華やかな活動の裏では、それと同じほど様々な苦悩や試行錯誤を経験してきたことだろう。けれども、そんな過去も大切な自分のひとつ。過去があったからこそ今の自分がいて、応援してくれるファンや仲間がいて、まっさらな未来に走っていける。「AZKi SOLO LiVE 2025 "Departure"」は、そんな想いを感じるような、新たな旅立ちを伝えるライブとなった。 |
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取材・文/杉山仁 |
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写真/高田 真希子 |
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配信チケット・アーカイブ視聴 |
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▼配信チケット(SPWN、ZAIKO):各6,500円 |
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■受付期間 |
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2025年12月19日(金)20:00まで |
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※公演終了後、公開準備ができ次第アーカイブ視聴可能となり、受付期間終了日の23:59まで何度でもご視聴いただけます。 |
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※受付期間終了日の23:59を過ぎると、アーカイブ視聴中でも視聴できなくなります。 |
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SPWNチケット購入 |
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【日本】https://spwn.jp/events/evt_25111901-jpazkilive2025
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【海外】https://spwn.jp/events/evt_25111902-engazkilive2025
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ZAIKOチケット購入 |
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【日本・海外共通】https://hololive-production.zaiko.io/item/374371
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AZKi SOLO LiVE 2025 "Departure" グッズ |
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■販売期間 |
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販売期間: ~ 2025年12月22日(月)18:00 |
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販売期間の期間や注意事項・詳細は、公式HPの販売ページなどをご確認ください。 |
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グッズ購入(日本):https://shop.hololivepro.com/products/azki_sololive2025_departure_secondaryorder
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グッズ購入(海外):https://shop.hololivepro.com/en/products/azki_sololive2025_departure_secondaryorder
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会社概要
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■ホロライブプロダクションについて |
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「ホロライブプロダクション」は、世界最大級のバーチャルタレント事務所です。 |
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運営している女性VTuberグループ「ホロライブ」、男性VTuberグループ「ホロスターズ」はYouTube総登録者数が8,000万人を超え、ライブ配信、音楽、イベントを通じて世界中のファンと交流しています。 |
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・ホロライブプロダクション公式サイト:https://hololivepro.com/
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■カバー株式会社について |
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カバー株式会社は、インターネットを活用したIPビジネスを手がけ、世界屈指のVTuberIPと熱量の高いファンコミュニティを擁する次世代のITエンターテインメント企業です。 「つくろう。世界が愛するカルチャーを。」をミッションに掲げ、VTuber事業を始めとした日本発のグローバルに広がる二次元エンターテイメントを展開しているほか、新たなコミュニケーション手段としてのプラットフォームやメタバースの開発など、コンテンツ×テクノロジーを駆使し、世界が愛するバーチャルカルチャーを生み出すことを目指しています。 |
・所在地:東京都港区 ・代表者:代表取締役社長 谷郷 元昭 ・コーポレートサイト:https://cover-corp.com ・採用ページはこちら:https://hrmos.co/pages/cover-corp
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