大塚直哉
最終回はバロック時代と未来をつなぐ“コンチェルト”と“ソナタ”
神奈川県民ホールが日本を代表するチェンバロ、オルガン、クラヴィコード奏者・大塚直哉と多彩なゲストを迎え、150年に渡るバロック音楽の歴史を辿ってきた大人気シリーズ「C×Baroque(シー・バイ・バロック)」。最終回である第5回は、建て替えによる休館中の神奈川県民ホールから横浜みなとみらいホールに舞台を移し、バロック時代に確立された「コンチェルト」と「ソナタ」をテーマとして華やかに締めくくります。
 
バロック後期の「コンチェルト(協奏曲)」は、少数の独奏楽器群(コンチェルティーノ)と弦楽合奏が交互に掛け合い競演を繰り広げる音楽形式として発展しました。独奏楽器の華やかなソロと合奏の豊かな響きが対比され合流することでドラマティックな効果を生み出しますが、古典派音楽以降は独奏楽器とオーケストラとの競演に形を変えていきます。 今回はバロック期のコンチェルトの中でも革新的な2つの作品、春夏秋冬の風景を音楽で描いたヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲『四季』と、それまで通奏低音楽器として演奏の下支えを担当してきたチェンバロを独奏楽器としてフィーチャーしたJ.S.バッハ『ブランデンブルク協奏曲第5番』をお贈りします。それぞれが後の時代に発展した標題音楽やピアノ協奏曲の礎となったとも言える、革新的な作品です。
 
バロック中期に様式が確立された「ソナタ」は、多楽章の器楽曲、室内楽曲です。 バロック初期に音楽先進国イタリアで活躍したチーマによる弦楽ソナタの源流『ヴィオリーノとヴィオローネのためのソナタ』、オペラや宗教音楽の作曲家として名声を博したカルダーラが晩年に遺した『弦楽のためのソナタ』、テレマンによるフルートと通奏低音のためのソナタ『フルート・ソナタ第1番』、ソナタ形式の礎を築いたコレッリが、2台のヴァイオリンと通奏低音のために書いた『トリオ・ソナタ』など、バロック時代の巨匠たちがそれぞれに創意を凝らしたソナタをお楽しみいただきます。そしてJ.S.バッハが『ブランデンブルク協奏曲』と同様にチェンバロに通奏低音楽器の枠を超え重要な役割を与えた『ヴァイオリンとチェンバロのソナタ第4番』は、ピアノ・ソナタの原型とも言えるでしょう。
均整の取れた形式と美しさを重視したルネサンス音楽から飛び出し、より豊かな感情とドラマティックな効果を追求した“ゆがんだ真珠”を意味するバロック音楽。大塚直哉のチェンバロとお話、ゲストに桐山建志、大西律子(バロックヴァイオリン)、廣海史帆(バロックヴァイオリン、ヴィオラ) 、西沢央子(バロックチェロ) 、栗田涼子(ヴィオローネ)、戸高美穂(フラウト・トラヴェルソ)という最高峰のバロック奏者たちを迎え、その先の時代に脈々とつながっていくバロック音楽の創造と新たな表現を俯瞰します。どうぞご期待ください!
「C×Baroque 大塚直哉が誘うバロックの世界」シリーズラインナップ
Vol.1 バロックの生まれた時~オペラの誕生 2022年3月26日(土) 
Vol.2 バッハの小宇宙~平均律クラヴィーア曲集第1巻 全曲 2023年3月25日(土) 
Vol.3 バロック舞曲の魅力~フランスの宮廷舞踏と音楽~ 2024年3月23日(土)
Vol.4 バッハからの"招待状"or"挑戦状"!?
~出版された《クラヴィーア練習曲》シリーズより 2025年3月22日(土)・23日(日)
Vol.5 コンチェルトとソナタ~バロックの申し子たちの成長とその先 2026年3月20日(金・祝)
■公演概要
【 公 演 名 】神奈川県民ホール presents C×Baroque(シー・バイ・バロック)
大塚直哉が誘うバロックの世界 Vol.5
コンチェルトとソナタ~バロックの申し子たちの成長とその先
【 日 時 】2026年3月20日(金・祝)15:00開演(14:30開場)
【 会 場 】横浜みなとみらいホール 小ホール(横浜市西区みなとみらい2-3-6)
みなとみらい駅下車「クイーンズスクエア横浜連絡口」徒歩3分
桜木町駅下車、動く歩道からランドマークプラザ経由でクイーンズスクエア1階奥(徒歩12分)
【 出 演 】大塚直哉(本シリーズ音楽監督、チェンバロ、お話)
桐山建志、大西律子(バロックヴァイオリン)
廣海史帆(バロックヴァイオリン、ヴィオラ) 西沢央子(バロックチェロ)
栗田涼子(ヴィオローネ) 戸高美穂(フラウト・トラヴェルソ)
【 曲 目 】
<ソナタ>
G.P.チーマ:ヴィオリーノとヴィオローネのためのソナタ(1610年)
A.カルダーラ:弦楽のためのソナタ
G.P.テレマン:『メトードソナタ集』からフルート・ソナタ第1番
コレッリ:トリオ・ソナタ
J.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのソナタ 第4番 ハ短調
<コンチェルト>
A.ヴィヴァルディ:弦楽のための協奏曲 ハ長調
J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲第5番
【 料 金 】全席指定(税込)一般:4,000円 U24(24歳以下):2,000円
【 チケット 】
●チケットかながわ 電話:0570-015-415(10:00~18:00)年末年始休
https://www.kanagawa-kenminhall.com/d/baroque5
[窓口]KAAT神奈川芸術劇場(10:00~18:00)/神奈川県立音楽堂(13:00~17:00/月曜休)
●横浜みなとみらいホールチケットセンター
 電話:045-682-2000(電話 10:00-17:00/窓口 11:00-18:00/休館日・保守点検日を除く)
●チケットぴあ https://t.pia.jp/(Pコード:311-385)
●イープラス https://eplus.jp/
【 KAme(かながわメンバーズ)WEB先行発売 】2025年11月15日(土)
【 一般発売 】2025年11月22日(土)
※アクセシビリティ(鑑賞サポート)はWEBサイトをご確認ください。
 
【 主 催 】神奈川県民ホール(指定管理者:公益財団法人神奈川芸術文化財団)
【 協 力 】横浜みなとみらいホール(指定管理者:公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)
【 後 援 】日本チェンバロ協会 
【 お問い合わせ 】神奈川県民ホール事業課 電話:045-662-5901(代表)平日10:00~17:00(年末年始休)
 
■公演チラシ
チラシ(表)
チラシ(裏)
https://prtimes.jp/a/?f=d140377-27-1330582798ff46b30abf7deb49fc0518.pdf
 
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