─ 倉敷玉島で多世代がつくる「循環と共生のまつり」 ─
【開催概要】
 「第3回 倉敷穂井田 竹灯籠まつり」が、2025年11月15日(土)に開催されます。約3,000本の竹灯籠で彩る850mの竹灯りの道、40店舗のマルシェ、音楽やライブが里山の夜を幻想的に彩ります。子ども、高齢者、福祉事業所の利用者など多世代が協働し、使い終えた竹は炭にして田畑へ戻す循環型の祭りです。「初めて子どもが祭りの主役になれた」と感動の声が寄せられた、医療的ケア児の参加。今年も、学生ボランティアが竹の駕籠を担いで、光の道をともに歩きます
会場入口で来場者を出迎える巨大竹灯籠(昨年の展示)
竹灯籠まつりメイン会場 3000本の竹灯りとともに(昨年の会場の様子)
たんの吸引や胃ろうによる栄養補給などの医療的なケア(医療的ケア)が必要な児童とそのご家族を招待。IPU・環太平洋大学のサッカー部が駕籠を担ぐ。
【昨年の実績と課題から生まれた新たな挑戦】 
 昨年(第2回)は来場者1,251人、ボランティア220人以上が参加し、地域が一体となる姿が見られました。一方で、事前予約をしていたのに入場できず涙を流した子どもや、会場周辺の大渋滞で祭りに参加できなかった家族もいました。
 こうした課題を受け、今年は駐車場の増設と事前予約制の徹底、シャトルバスの増便、新倉敷駅からの直通運行などを実施し、より安心して楽しめる環境を整えて開催します。
駐車場までの道が大渋滞。会場に入れず残念な思いをさせてしましました。
【制作の現場より】
 現在、地域のボランティアや福祉事業所「NPO法人irodori(いろどり)」が協力して、約3,000本の竹灯籠づくりを進めています。また、昨年まではなかった、高さ10mを超える竹のモニュメント「世界樹」や竹の「茅の輪くぐり」、ピンクに光る「ハート型竹灯籠」の制作を進めています。
 ドリルの音や笑い声が響き合う現場では、立場や世代を超えた多くの人が力を合わせ、竹灯籠づくりを進めています。
福祉事業所「NPO法人irodori」の方と会場整備
ボランティアさんと会場に階段づくり
3000本の竹灯籠を制作
竹の茅の輪くぐり
ピンクに光る予定のハート型竹灯籠
ブランコの座面づくり
竹のジャングルジムもライトアップ
作品づくり風景
【未来のビジョン】
 竹灯籠まつりは、一夜のお祭りにとどまりません。失われつつある農村の文化と自然をつなぎ直し、次世代へ引き継ぐ取り組みです。
 暗い山里が光に包まれ、人々が世代を超えて交流する。子どもたちは自然の中で新しい友達と遊び、大人たちは地域の誇りを再発見する。医療ケアが必要な子どもや障がいのある方も、家族とともに祭りを楽しめる。そこには「誰一人取り残さない」共生社会の縮図があります。
【クラウドファンディングを実施】
 昨年、一昨年は「備中地域みらいづくり支援事業(備中県民局)」の助成を受けて開催してきましたが、今年からは自主開催となります。運営資金を募るクラウドファンディングを実施中で、目標金額100万円、11月25日まで。 
<URL https://congrant.com/project/konosato/19299
■イベント概要
日時:2025年11月15日(土)15:00~20:00(点灯17:00~)
会場:竹林のスコレー&スコレーパーク(倉敷市玉島陶2970)
アクセス:中国職業能力開発大学校(倉敷市玉島長尾1242-1)よりシャトルバス運行
     事前予約 1,200円/台、当日受付 1,500円/台
     または、新倉敷駅からシャトルバス運行 500円/人
主催:特定非営利活動法人こうのさと
共催:備中県民局
後援:玉島陶・服部まちづくり協議会、倉敷市、倉敷市教育委員会、独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 岡山支部 中国職業能力開発大学校、玉島商工会議所、玉島青年会議所、玉島ロータリークラブ、玉島ライオンズクラブ、倉敷西ライオンズクラブ、OHK岡山放送、RSK山陽放送、RNC西日本放送、玉島テレビ放送
 
公式サイト:https://hoidatourou.studio.site/
 
医療的ケア児サポート協力:一般社団法人Homie
医療的ケア児のサポートは、一般社団法人Homieと協力して実施。昨年は駕籠を担ぐのに、IPU・環太平洋大学のサッカー部がボランティアとして参加。
一般社団法人Homie 代表理事 小嶋敬さん
 「Homieを利用されてるご家族で一度、夜に食事会をしたとき、あるお母さんから「外食したのなんて10年ぶりかも、、、」という声がありました。お子さんが生まれてから介護でずっと夜は出歩けない。ましてや人混みのあるお祭りなんて考えられない。
 そんな声を聞いたとき、NPO法人こうのさとさんが、竹灯籠まつりを開催することを思い出して医療ケアの子どもたちが参加できるように取り組みたいと思いました。
 私は2017年より、医療的ケア児を支える福祉の仕事を続けています。制度が整う前から、家族の負担を少しでも軽くし、子どもたちが安心して過ごせる居場所をつくりたいという想いで始めました。
日々のケアは大きな力が必要ですが、一人で抱え込むのではなく、地域と共に支え合う仕組みが大切だと感じています。これからも、困りごとを減らし、笑顔で過ごせる時間を増やしていきたいと思います。
Homie 代表理事 小嶋敬さん
農福連携 ― 共に未来をつくる仲間たち:就労継続支援B型事業所いろどり(NPO法人irodori)
竹灯籠まつりの会場整備や竹灯籠づくりに、就労継続支援B型事業所「いろどり」(NPO法人irodori)も協力。農業や里山の環境整備と福祉をつなぐ「農福連携」は、誰もが社会の一員として役割を持ち、共に地域を育てる取り組みです。
■運営団体「NPO法人こうのさと」紹介
 岡山県倉敷市で安心安全な食の流通と、子どもたちが遊び学べる自然環境の保全を目的に活動しているNPO法人。2023年4月に倉敷市玉島に自然体験を大切にしたオルタナティブスクール「竹林のスコレー」を開校、小学生から中学生までを受け入れ中。現在24人の子どもが利用している。
 また、「新しい命の誕生を地域で祝福する」を理念に掲げ、設立当初から耕作放棄地を開墾して畑にして、農薬や化学肥料などを使用しない持続循環型の農業で栽培したお野菜を妊婦さんにプレゼントしています。
農薬や化学肥料を使用しない循環型農業で育てたお野菜をプレゼント
お野菜をプレゼントした妊婦さんから生まれた「さとっこ」
妊娠中から産後4ヶ月まで定期的にプレゼント
小学1年~中学3年生までが通う竹林のスコレー
一人ひとりが大切にされる空間
子どもの興味からスタートする学びを提供
 
【関連サイト】
NPO法人HP:https://konosato.org
竹林のスコレーHP:https://chikurin-schole.org
竹灯籠まつりHP:https://hoidatourou.studio.site
 
【取材・お問い合わせ先】
特定非営利活動法人こうのさと
〒713-8126 岡山県倉敷市玉島陶2970
TEL:090-3659-3373 Mail:info@konosato.org
担当:中村聡良(こうのさと理事/事務局)

医療ケアが必要な子どもや障がいのある方も、家族とともに祭りを楽しめる。