先端的なAIプロダクトを多数開発する株式会社Mavericks(本社:東京都文京区、代表者:奥野 将太 )は、動画生成AI「NoLang(ノーラン)」の英語動画のテンプレートを拡充しました。例えば、「製造機器や社内システムの操作マニュアル」、「安全衛生や食品衛生に関する教育資料」、「就業規則やコンプライアンスの研修資料」、「接客応対やピッキング作業などの具体的な業務手順書」といった、既存の社内の日本語資料を入力するだけで、英語のナレーションと字幕付きの高品質な研修および社内教育動画を数分で生成します。これにより、高コストな英語対応人材の確保などの人件費の上昇を防ぐとともに、外国人人材を雇用する企業の生産性向上に貢献します。
外国人労働者の増加に伴う、英語での研修の必要性の高まり
日本において、深刻な人材不足や採用費・人件費の高騰が課題となる中、日本企業による外国人労働者の雇用は年々増加しています。実際に、2025年6月末の在留外国人数は395万6,619人(※1)と過去最多に達しており、日本企業における外国人労働者の雇用は一般化しつつあります。しかし、それに伴い、社内教育における言語の壁が大きな経営課題となっています。実際、外国人労働者の雇用上の課題では「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」が43.9%と最多です。(※2)
 
しかし、こうしたコミュニケーション課題の解決策となるべき社内マニュアルの多言語対応は、現場レベルでは追いついていないのが実情です。実際、外食産業の事業所への調査(※3)では、外国人労働者が在籍する事業所において、主要5分野のマニュアルの「外国語版あり」と回答した割合は、「店舗運営」(30.6%)が最も高かったものの、次いで「営業全般」(25.1%)、「食品衛生」(22.5%)、「安全衛生」(20.0%)、「危機管理」(16.8%)と、「店舗運営」以外はすべて3割以下にとどまりました。 特に、従業員の安全や企業のコンプライアンスに直結する「安全衛生」や「危機管理」といった重要な分野でさえ、整備率が2割前後と極めて低い水準であることは、深刻な課題を示しています。さらに、これはあくまでテキストベースのマニュアルに関するデータであり、テキストの翻訳・配布と比較し、ナレーション収録や編集など、制作により多くのコストと専門スキルを要する動画マニュアルに関しては、その整備状況はさらに遅れているものと強く推察されます。
(※1 出典:出入国在留管理庁「令和7年6月末現在における在留外国人数について」)
(※2 出典:厚生労働省「令和6年外国人雇用実態調査」)
(※3 出典:UAゼンセン「外国人労働者の雇用・生活状況に関する調査報告書」)
 
動画生成AI「NoLang」のテンプレートを用いて、英語での社内教育を強化
こうした課題を背景に、株式会社Mavericksは、動画生成AI「NoLang(ノーラン)」において、英語動画のテンプレート機能を拡充しました。以前の「NoLang」でも、お手元の機器の操作マニュアルや安全衛生に関する研修資料、具体的な業務手順書、コンプライアンス資料など、既存の社内資料(テキスト、PowerPoint、PDFなど)を入力するだけで、AIが内容を理解・翻訳し、英語のナレーションと字幕が付いた研修動画を数分で自動生成することは可能でした。 しかし、今回のテンプレート機能の拡充により、字幕や資料などが最適に配置された、より質の高い研修動画を、専門知識のない方でも簡単に作成することが可能になりました。これにより、「NoLang」導入のハードルを従来よりも大幅に引き下げ、言語の壁による教育課題を抱えるより多くの企業様を支援します。
 
この機能により、英語対応が可能な人材を新たに確保する必要がなくなり、採用費や人件費(月数十万~数百万円)を「NoLang」の導入費(月数万円)へと大幅に削減することに貢献します。また、教育の質を担保できる点も大きな強みです。AIが常に一定の品質を満たした動画を生成するため、教育担当者のスキルに依存しない、標準化された研修が可能になります。
 
さらに、テキストのみの場合と比較し、動画は記憶定着率が9倍高い(※2)とされています。複雑な業務手順や安全規則も、視覚と聴覚に訴える動画形式で提供することで、外国人労働者の理解度を格段に高め、組織全体の生産性向上に寄与します。
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具体的な活用シーン
新製品の操作マニュアル・業務手順書 
日本語版のマニュアルをもとにして、即座に英語の解説動画を生成。日本で働く外国人労働者はもちろん、グローバルに展開する企業においては、海外拠点の外国人の従業員が、新しい業務知識をタイムラグなく習得できます。テキストベースのマニュアルでは伝わりにくい複雑な操作や微妙なニュアンスも、視覚と聴覚に訴える動画で直感的に理解を促し、習熟度のバラつきを防ぎます。
 
 安全衛生・コンプライアンス研修 
全従業員が正確に理解すべき重要なルールも、翻訳のブレや研修担当者のスキル差なく、均質な動画コンテンツとして展開可能です。特に、法改正や社内規定の変更があった際も、元の日本語資料を更新するだけで、即座に最新版の英語研修動画を作成・配信できます。これにより、全拠点の従業員が常に最新のルールを正確に把握できる体制を構築し、企業のコンプライアンス・リスクを低減します。
 
 雇用契約・労務関連の雇い入れ時研修 
外国人労働者を雇い入れる際、雇用契約書の内容、就業規則、日本の労働法規、在留資格に関するルールなど、雇用形態に関わらず、正確に理解してもらうべき重要事項が多数あります。これらの説明は専門用語が多く、言語の壁によって誤解が生じると、将来的な労務トラブルに発展するリスクも少なくありません。「NoLang」を活用すれば、これらの複雑な説明資料や契約書の文書をもとに、難解な法律用語や契約条件を分かりやすく解説する英語動画を即座に生成できます。これにより、外国人労働者が自身の権利と義務を正確に把握した上で業務を開始でき、雇い入れ時の説明コスト削減とコンプライアンス体制の強化を両立します。
 
今後の展望
株式会社Mavericksは、今後「NoLang」の多言語対応をさらに強化し、英語だけでなく他の主要言語への対応も順次拡大する予定です。AIの力で世界中の「言語の壁」を解消し、リアルタイム動画生成AI「NoLang」 をはじめとする先端的なAIプロダクトの開発を通じて、あらゆる企業のグローバルコミュニケーションと生産性向上に貢献していきます。