| 大阪・関西万博は、世界各国がひとつになって「いのち輝く未来社会」について共に考え、それぞれの国の価値観や技術、未来の方向性を共有できた場となりました。 | 
| 私たちケンミン食品は、2025年4月13日(日)から10月13日(月)までの半年間、会場中心の「静けさの森」に近接する「EARTH TABLE~未来食堂~」エリアで、「GF RAMEN LAB 大阪・関西万博店」を出店しました。 | 
| ラーメンらしさを徹底的に追求し、麺もスープもすべてグルテンフリーのGFラーメン(6種類)の他、ビーフン、スイーツ、お酒など全てグルテンフリーでメニューを提供しました。そして、万博開催期間中の184日間で、来店者数は9.3万人超を達成。GFラーメンは6.6万杯以上、各グルテンフリーメニュー合計売上は1.8億円を超える成功を収めました。 | 
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| ここに至るまでにはたくさんの挑戦とイノベーション体験がありました。今回はそのストーリーをご紹介します。 | 
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| 【1】 唯一無二のグルテンフリーラーメン | 
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| 「開発の契機は、米国ボストンの人気ラーメン店「Tsurumen」店主・大西益央氏からの一言でした。 | 
| 「小麦アレルギーの方でも食べられる、グルテンフリーのラーメンを作れませんか?」 | 
| 米国ではグルテンフリー食品の需要が高く、ラーメンを諦めて帰る来店者の姿に心を痛めた大西氏からの相談を受け、当社は2020年秋より開発に着手いたしました。 | 
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| 1.麺づくりへの挑戦 | 
| 「誰もが安心してラーメンを楽しめる世界をつくりたい」――。 | 
| その想いのもと、当社は米粉に“かんすい”を練り込む独自製法を確立し、中華麺らしい風味とコシを実現。麺・スープ・トッピングのすべてをグルテンフリー専用工場で仕込み、店舗厨房で調理することで、安心・安全かつ本格的なラーメンを提供可能としました。 | 
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| 麺を製造するケンミン・タイ工場 |  |  | 
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| スープ、トッピングを製造するフジケンミンフーズ株式会社 |  |  
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| GF中華麺 |  |  | 
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| 2.こだわりのグルテンフリー素材と器 | 
| 正田醤油(群馬県館林市)による米醤油:大豆と米のみで仕上げた深い旨みと香り | 
| チャーシュー:豚肩とロースを米醤油ベースのタレに漬け込んだ2種 | 
| 穂先メンマ:米醤油で炊き込み、ふっくら・柔らかな食感 | 
| 焼海苔:瀬戸内海産、ニコニコのり製のGF対応海苔 | 
| 味付け半熟卵:米醤油ベースのタレで仕込み、とろける食感 | 
| 器:佐野実氏監修、有田焼「李荘窯」「伝平窯」による特注ラーメン鉢 | 
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| 素材にこだわった具材 |  |  | 
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| 有田焼「李荘窯」「伝平窯」による特注ラーメン鉢 |  |  | 
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| 【2】 万博開幕~おいしいから食べたくなるラーメン~ | 
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| 「2025年3月16日(月)どの店舗よりも早く「GF RAMEN LAB」の研修を始めました。 | 
| その時、ケンミン食品代表取締役社長の高村祐輝はこう語りました。 | 
| 「お客さまに万博最高の思い出を体験いただける、万博No.1レストランになる」 | 
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| 「GF RAMEN LAB 大阪・関西万博店 店舗外観」 |  | 
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| そしていよいよ、4月13日(日)、大阪・関西万博が開幕しました。EARTH TABLE~未来食堂~に出店した「GF RAMEN LAB大阪・関西万博店」は、世界中からの来場者を迎え、メディアやSNSでも大きな反響をいただきました。 | 
| もちろん店舗でも連日大行列ができるほどの大賑わいでした。 | 
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| ある日、小麦アレルギーの小学生のお子さまがお母さまとともに来店されました。 | 
| 「家族で同じラーメンを食べられたのは初めてです」――その言葉に、私たちの胸は熱くなりました。 | 
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| 海外からのお客さまからも驚きの声が届きました。 | 
| 「すべてのメニューがグルテンフリーなんて信じられない」 | 
| 「日本で初めてラーメンを食べられた」 | 
| GFラーメンは、国境も制限も越えて、笑顔を生む食であると確信する体験となりました。 | 
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| 【3】更なるイノベーション~角麺への執念~ | 
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| 一般的なラーメン麺はロール式製麺機で圧延した生地を切り出すため、断面は四角になります。一方、当社のGF麺はビーフン技術を応用した押出し製法により、丸麺となっていました。 | 
| 「もっとラーメンらしく」―― | 
| その想いから2020年10月より共同開発したのち、翌年5月には角麺の構想に着手しましたが、理想の食感やコシ、茹で時間、スープとの絡みを具現化するのは容易ではありませんでした。 | 
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| 試作したダイスは18種類。1つの試作に約2か月、費用は30万~40万円。 | 
| 開幕に間に合わせることは叶いませんでしたが、諦めずに研究を続け、理想の角麺が完成し、ついに2025年8月22日(金)、悲願の提供開始となりました。 | 
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| 新開発の角麺は、「Tsurumen」の主力麺『切り刃22番手』に相当する幅を再現。厚みは0.05mm単位で調整し、従来の“ツルッもち食感”と同等のコシと茹で時間を実現。表面積が増えたことでスープとの絡みが格段に向上し、噛む方向によって食感が変化する複雑な噛み心地を生み出しました。 | 
| それは、開発チームの想像を超えた新しいラーメン体験でした。 | 
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| グルテンフリー中華麺 丸麺 |  |  | 
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| グルテンフリー中華麺 角麺 |  |  | 
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| 【4】 万博で得た気づき | 
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| 万博という注目度・発信度の高い舞台のお陰で、これまでグルテンフリー食品を体験したことがない方、グルテンフリー食品を初めて体験された方、これまでグルテンフリーに関心がなかった方にも情報が届き、「GF RAMEN LABを目当てに万博に来ました」とのお声を多数いただきました。 | 
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| 小麦アレルギーを持つお子さまのご家族からは、「このお店のために万博に来ました。家族で初めて同じラーメンを食べることができました」との感動的なお言葉を頂戴し、海外からのお客さまからも「日本ではグルテンフリーの選択肢が少ない中、家族で美味しく食事ができた」とのご感想をいただきました。 | 
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| 万博での経験は、グルテンフリーオプションの不足に困っている方々の存在、そして食を通じて幸せを届けられる可能性を私たちに教えてくれました。 | 
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| ケンミン食品株式会社 代表取締役社長 高村祐輝コメント |  
| 私は、「GF RAMEN LAB 大阪・関西万博店」が万博におけるNo.1レストランであったと、誇りをもって申し上げます。その理由は、当店が最も多くのお客さまから「ありがとう」という感謝の言葉を頂戴した店舗であると確信しているからです。 |  
| 「はじめてラーメンを食べることができました」 「ここでしか食事ができなかったので助かりました」こうしたお言葉を通じて、同じ料理を囲み、同じ時間を共有されたお客さまの喜びや励ましを、私たちは何よりも深く受け取ることができました。 |  
| 私たちは、メーカーとして食品をお届けし、レストランとして料理を提供する中で、お客さまからいただく言葉の多くは「美味しかった」「ごちそうさま」であると感じております。 |  
| しかしながら、どれほど著名で予約困難な店舗であっても、「ありがとう」という言葉を心から頂戴する機会は、決して多くはないのではないかと考えております。 |  
| 「GF RAMEN LAB」は、“食”の領域を超えて、お客さまに感動を届けることができたお店でした。万博という大舞台で世界中からの来店者の皆さまにお届けできたことは、私たちにとって大きな誇りです。ありがたいことに、万博閉幕後も多くのお客さまから多くのご要望をいただき、今後もさまざまな接点でお届けしていく計画です。 |  
| グルテンフリーが食の選択肢となる未来を夢見て、挑戦を続けてまいります。 |  |  | 
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| 「Tsurumen」店主・大西益央氏コメント |  
| 10月13日(月)、大阪・関西万博は閉幕しました。この万博に出店した「GF RAMEN 
LAB」で、実は多くのお客さまがグルテンフリーのメニューを求めていらっしゃることを目の当たりにしました。万博という注目度・発信度の高い舞台のお陰で、これまでグルテンフリーラーメンの存在を知らなかった方々にも情報が届き、「グルテンフリーラーメンを食べるために万博に来ました」というお客さまがたくさんいらっしゃいました。ラーメンを諦めていた方々に、魂を込めたスープとグルテンフリーの麺を体験いただけたことは、私たちにとっても何よりの喜びです。“誰かを想う気持ち”から生まれた一杯。「おいしかった」という言葉だけではなく、「お礼が言いたかったから」と話しかけてくれるお客さまがたくさんいたことが強く印象に残っています。 |  
| 万博での経験は私たちに、こんなにもグルテンフリーオプションがないことで困っている方々がいらっしゃること、また、幸せをつくることができるという気付きをくれました。終わりがある万博に出店できたからこそ、毎日を大切にし、気付けたこと、経験できたことがたくさんありました。改めて万博という機会は、偉大なものだったと感じています。 |  
| 「GF RAMEN LAB」の実店舗はなくなってしまいますが、開催期間中に新しい夢がうまれました。それはアメリカやヨーロッパで「GF RAMEN LAB」の実店舗をまたオープンしたい、という夢です。万博最後の日は、夢への新たな始まりの1日目となりました。 |  |  | 
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| 左:当社社長・高村祐輝 右:大西益央氏 |  |  | 
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| 「GF RAMEN LAB 大阪・関西万博店」店舗内観 |  |  | 
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| 【5】 万博のレガシー、そして次の未来へ | 
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| 「誰かを想う気持ち」から生まれた食をこれからも世界へ届けてまいります。 | 
| その第一弾として、当社が運営する外食店舗「神戸 南京町 YUNYUN (ユンユン)」では「ほぼカニ(R) GF 焼ビーフン」を、「YUNYUN ルクア大阪店」では「GFしょうゆラーメン」「GF焼ビーフン」をいずれも11月4日(火)より販売します。 | 
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| ほぼカニ(R)GF焼ビーフン      (イメージ画像)         ※実際はテイクアウト容器でのご提供です。 |  |  | 
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| GF 焼ビーフン |  |  
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| GFしょうゆラーメン        (イメージ画像) |  |  | 
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| ※本製品はグルテンフリーの原材料を使用しておりますが、通常の食品と同じ調理環境で製造しております。 | 
| そのため、アレルギー対応食品ではございません。 | 
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| 神戸 南京町 YUNYUN |  |  | 
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| YUNYUN ルクア大阪店 |  |  | 
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| また第二弾として、現在改装中の「健民ダイニング」は、12月1日(月)にリニューアルオープンを予定しております。リニューアル記念として、12月限定でランチセット・ディナーコースで「GFしょうゆラーメン」が選択可能となります。さらに、 12月3日(水)・10日(水)・17日(水)・24日(水)に大阪・関西万博で好評を博した「GF RAMEN LAB」を定休日を利用して間借り営業する予定です。万博の精神を受け継ぎながら、“誰かを想う気持ち”を形にした食の未来を、たくさんの方々にお届けしてまいります。 | 
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| ケンミン食品株式会社 | 
| 1950年神戸創業のビーフンメーカー。国内ビーフン市場の約50%のシェアで日本一。創業者高村健民に因み、健康(健)を皆さま(民)に提供するという理念を持つ。看板商品「ケンミン焼ビーフン」は世界初の即席ビーフンとして1960年誕生。“最も長く販売されている即席焼ビーフンブランド”としてギネス世界記録(TM)に認定。ビーフンの他にも、フォー、ライスパスタ、ライスペーパーなど米を原料とした加工食品を製造する専門企業である。
近年、欧米ではグルテンフリーがトレンドとなっており、2022年にはお米のめんで作ったグルテンフリーで本格的な中華麺を開発し、グルテンフリーラーメンや焼そばを販売している。2018年地域未来牽引企業、2020年ひょうごオンリーワン企業に認定。明治安田J1リーグヴィッセル神戸のオフィシャルパートナー。 | 
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