集英社は、第22回開高健ノンフィクション賞(2024年)最終候補作に選出された、東えりか氏・著『見えない死神 原発不明がん、百六十日の記録』を、2025年10月24日に発売いたします。 |
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■「原発不明がん」とは何なのか? 夫の発症から看取りまでの経過、そして医療関係者への取材内容を綴ったノンフィクション! |
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「原発不明がん」という病名を聞いたことがあるかもしれません。 |
しかし、それが具体的にどのようなものであるか、知っているという方はさほど多くないのではないでしょうか。 |
本書は「原発不明がん」と診断された夫が亡くなるまでを詳細に記録した闘病記であり、がん治療の最前線に携わっている医療専門家へのインタビューを収録したノンフィクションです。 |
いまや、日本人の2人に1人ががんになると言われています。 |
本書に記されている内容は、誰にとっても決して他人事ではありません。 |
「原発不明がん」に限らず、発見しにくい、あるいは珍しくて治療が難しいがんの可能性がある時にはどうすればよいのか。 |
相談できる窓口はどこにあるのか。最新治療の現状はどうなっているのか。 |
知っておきたい情報が詰まった、貴重な一冊です。 |
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■内容紹介 |
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ある休日、夫の東保雄が原因不明の腹痛に襲われた。 |
診断の結果は「腸閉塞」。そのまま入院して検査を繰り返したものの、原因が特定できない状態が続く。 |
病院側も見当がつかないようで、困惑を隠せない。 |
他の病院でもセカンドオピニオンを求めたが、新しい情報や手掛かりは何も得ることができない。 |
「がん細胞が見つからない限り、がんではない」 |
ただただ、医師のこの言葉を信じるしかなかった。 |
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その後も時間だけが過ぎ、夫はどんどん衰弱していく。 |
入院から3ヵ月後、突如「クラスVの悪性細胞」が発見される。 |
医師から告げられたのは「原発不明がん」という耳慣れない病名、そして夫の余命はわずか数週間ではないか、という衝撃の事実だった。 |
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この「原発不明がん」とは、一体いかなる病気なのか。 |
なぜ長きにわたって何の手がかりも得られず、診断にこれほどの時間を要したのか。 |
より早期の段階で、妻である私には何ができたのか――? |
入院から診断、治療とその断念、退院と在宅での緩和ケアの開始、そして看取り……。 |
発症から夫が亡くなるまでの約160日間の過程を克明に綴るとともに、医療関係者への取材も行い、治療の最前線に迫ったノンフィクション。 |
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■『見えない死神』目次 |
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はじめに |
第一部 |
第一章 発病と焦燥 |
第二章 診断と転院 |
第三章 治療と断念 |
第二部 |
第一章 保雄のこと 私のこと |
第二章 退院 そして緩和ケアの開始 |
第三章 在宅介護 |
第四章 ベッドのかたわらで |
第五章 最期の時 |
第三部 |
第一章 永遠の別離 |
第二章 喪失感と罪悪感 |
第三章 原発不明がんとは何か |
第四章 医療従事者から見た実態 都立駒込病院編 |
第五章 医療従事者から見た実態 在宅緩和ケア編 |
第六章 T医師からの返信 |
第四部 |
第一章 寄る辺なき日常 |
第二章 希少がんセンター |
終章 |
おわりに |
解説 下山 達(東京都立駒込病院腫瘍内科部長・希少がんセンター長) |
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■著者紹介 |
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東えりか(あづま・えりか) |
1958年千葉県生まれ。書評家。信州大学農学部卒。動物用医療器具関連会社にて勤務の後、1985年より小説家・北方謙三氏の秘書を務める。2008年に書評家として独立。2011年から2024年までノンフィクション書評サイト「HONZ」副代表を務める。日本推理作家協会会員。「週刊新潮」「小説新潮」「婦人公論」「本の雑誌」「公明新聞」「日本経済新聞」で書評を担当。文庫解説担当著書多数。 |
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■書誌情報 |
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書名:見えない死神 原発不明がん、百六十日の記録 |
著者:東えりか |
発売日:2025年10月24日 |
医学監修・解説:下山 達(東京都立駒込病院腫瘍内科部長・希少がんセンター長) |
ブックデザイン:鈴木成一デザイン室 |
仕様:四六判/ソフトカバー/336ページ |
定価:2,200円(10%税込) |
ISBN:978-4-08-781768-3 |
集英社刊 |
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全国の書店、ネット書店などでご購入いただけます。 |
各ネット書店へのリンクはこちらから: |
https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-781768-3 |
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■「原発不明がん」とは何なのか? 夫の発症から看取りまでの経過、そして医療関係者への取材内容を綴ったノンフィクション!