アルプスアルパイン株式会社(代表取締役 社長 CEO:泉 英男/以下、アルプスアルパイン)と三菱HCキャピタル株式会社(代表取締役 社長執行役員:久井 大樹/以下、三菱HCキャピタル)は、子どもの安全を見守るIoTサービスの実証実験(以下、本実証)を、9月13日(土)より開始します。
 
 近年、共働き世帯の増加などにより、子どもだけで行動する機会が増加しています。一方で、地域における見守り活動は、担い手の高齢化や人手不足などにより、十分に機能しづらくなってきています。その結果、登下校中に児童が巻き込まれる事件(連れ去りや交通事故など)が発生するケースが増加傾向にあります。こうした状況を踏まえ、子どもの安全を確保するため、遠隔で子どもの居場所を把握するなど、テクノロジーを活用した新たなソリューションが求められています。
 
 そのようななか、アルプスアルパインと三菱HCキャピタルは、子どもの安全確保や防犯対策、地域の見守り機能の弱体化などの社会問題の解決に貢献すべく、自治体との連携による新たなサービスの提供に向けて検討を進めてきました。そして今般、東京都内の自治体と連携し、本実証を開始します。
 
 本実証では、児童のランドセルに装着したセンサーから収集したデータをもとに、不安全な行動パターンを解析し、児童ごとに不安全行動*1を可視化したマップを提供します。これにより、学区内の児童の安全や保護者の安心感、取得データに基づくレポートによる学区の安全性向上をめざします。
 アルプスアルパインは2025年度からは新たなビジョン「人の感性に寄り添うテクノロジーで未来をつくる」を掲げ、人の感性とテクノロジーがシームレスにつながる世界の実現をめざしています。多様なデータを結び付けることでお客様の要求に応え、さらに社会全体の課題解決やSDGsを達成することをめざしています。本実証において、アルプスアルパインは長年培ってきたセンシング技術とこのデータソリューションの知見を生かし、センサーの設計・提供およびデータ収集・解析基盤の構築を担います。
 三菱HCキャピタルは「2023~2025年度中期経営計画」における事業戦略として「ビジネスモデルの進化・積層化」を掲げ、デジタルやデータ活用による高付加価値サービスの提供や新ビジネスを開発すべく、パートナー企業とともにさまざまな取り組みを進めています。本実証では、三菱HCキャピタルの広範な顧客基盤と自治体とのネットワークを生かして、アルプスアルパインと自治体の橋渡し役となり、実証計画の立案および実行を支援しました。
 さらに、本実証には国立大学法人金沢大学 交通防災まちづくり研究室(藤生・森崎研究室)が技術協力しており、取得データから不安全行動を抽出するAIアルゴリズムの開発を共同で進めています。このアルゴリズムは、児童のランドセルに装着したセンサーのデータを活用し、子どもの歩行行動を解析することで、不安全行動の認識精度向上を図るものです。
 
<実証実験の概要>
期間:2025年9月~11月
場所:東京都内の小学校
対象者:各校の児童および保護者
内容:不安全行動マップの価値検証、不安全行動の認識精度向上
      【不安全行動マップのイメージ】
 今後、両社は、本実証の結果に基づき事業性の検証を進め、自治体向けにサービス提供することで、子どもの安全確保や防犯対策、地域の見守り機能の弱体化などの社会問題の解決に貢献します。また、各社が持つリソースを組み合わせ、子ども見守りサービスから得られるデータを活用し、収集したデータを分析するプラットフォームの共同構築も視野に、より付加価値あるデジタルビジネスの開発をめざし、取り組んでいきます。
 
*1 交通事故に繋がる恐れがある等、不安全な行動と判断されるもの (例:走っている、急に走り出す、ふらふら・蛇行など)
 
 
■アルプスアルパイン株式会社について
アルプスアルパイン株式会社は、1948年の創業以来、革新性と技術力を追求し続け、数多くの「First 1」「Number 1」製品を世に送り出してきた電子部品・車載情報システムの会社です。世界23の国と地域に180以上の拠点を展開し、スイッチやアクチュエーターを扱うコンポーネント事業、センサーやデータ通信モジュールを中心としたセンサー・コミュニケーション事業、そして車載向け電子シフターやカーナビゲーションシステム、カーオーディオ&ビジュアル機器を提供するモビリティ事業の三本柱で、15,000種類以上の製品とソリューションを世界中に届けています。
2025年度からは新たなビジョン「人の感性に寄り添うテクノロジーで未来をつくる」を掲げ、人の感性とテクノロジーがシームレスにつながる世界の実現を目指しています。「感動」「安全」「環境」の3つの価値を提供しながら、事業変革を加速させ、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
詳細は右記をご覧ください。 www.alpsalpine.com
 
■三菱HCキャピタルグループについて
三菱HCキャピタルグループは、“未踏の未来へ、ともに挑むイノベーター”を「10年後のありたい姿」に掲げ、その実現に向けて、祖業のリースはもとより、有形無形のアセットの潜在価値を最大限に活用した サービスや事業経営などに取り組んでいます。「カスタマーソリューション」「海外カスタマー」「環境エネルギー」「航空」「ロジスティクス」「不動産」「モビリティ」の7つのセグメントのもと、連結総資産は11兆円超、連結従業員は約8,400人を擁し、世界20カ国以上で事業を展開しています(2025年3月末時点)。
わたしたちは、絶えず変化する社会や事業環境の変化を先取りし、お客さま・パートナーとともに新たな社会価値を創出することで、社会的課題の解決、ひいては持続可能で豊かな未来の実現に貢献していきます。
詳しくは、三菱HCキャピタルのウェブサイトをご覧ください。
https://www.mitsubishi-hc-capital.com/