三菱電機株式会社は、電力・鉄道などの社会インフラや自動車などの製造業を中心とした幅広い顧客にOT(Operational Technology:制御・運用技術)セキュリティソリューションを提供する米国のNozomi Networks Inc.(以下「Nozomi」)の全持分(当社の既存持分を除く)を取得し完全子会社化すること(以下「本取引」)について決定し、Nozomiとの間で2025年9月9日(日本時間)に合併契約を締結しましたので、下記のとおりお知らせします。
 本取引は、必要な規制当局の承認に加え、その他一般的な取引条件の充足を経た上で、2025年中に完了するものと見込んでおります。
 本取引の結果、Nozomiは当社の完全子会社となります。
 
 
1.本取引の目的・背景
 近年、製造現場や社会インフラのIoT化・DX化に伴い、現場の機器がインターネットを含むネットワークに接続されるようになったことで、サイバー攻撃の増加や規制強化への対応などOTセキュリティ対策の重要性が増しています。
 当社は金融業界をはじめとする各分野で培ってきたITセキュリティ技術に加え、産業のDX化の推進とともに現場設備やシステムをサイバー攻撃から守る「ワンストップOTセキュリティソリューション」の開発に取り組み、アセスメント、コンサルティングから監視・分析サービスまで提供してきました。
 この度、当社はOTセキュリティ事業の強化を目的として2024年に協業契約を締結していたNozomiを買収・完全子会社化します。Nozomiは年平均成長率(CAGR)33%という高い成長性と、7割を超える粗利率を背景とした強い収益基盤を有している、グローバルトップクラスのOTセキュリティソリューションを提供する会社です。 当社が強みを持つOT領域でのソリューションとNozomiの強みを融合させることで、当社のセキュリティ事業を抜本的に強化し、グローバルNo.1のOTセキュリティソリューションプロバイダーを目指します。また、両社の多種多様な顧客基盤からNozomiの侵入検知・可視化プラットフォームを介して得られるデータを活用し新たなサービスをお客様と共創することで、当社のデジタル基盤「Serendie(R)(セレンディ)」関連事業の飛躍を図り、お客様のDXを安全かつ確実に支援するサービスや価値を提供していきます。
 
2.本取引の方法
 本取引は当社が本取引のために設立した米国における完全子会社(特別目的会社)であるNirvana Merger Sub, Inc.(以下「SPC」)とNozomiの合併を通じて買収(逆三角合併)を実施します。当該合併に際し、当社はNozomiの株主及び潜在株式保有者に合併対価として現金を支払い、Nozomiの発行済株式及び潜在株式は合併対価が交付される権利に転換されることにより全て消却されます。また、同時に、当社が所有する全てのSPCの株式が、存続会社であるNozomiの普通株式に転換されます。これにより、当社は存続会社であるNozomiの発行済株式の100%を取得し、Nozomiは当社の完全子会社となる予定です。
 なお、本取引の実行は、必要な規制当局の承認に加え、その他一般的な取引条件の充足を条件としています。
 
3.Nozomiの概要
※Nozomiの発行するストックオプション、譲渡制限付株式ユニット等の潜在株式に係る権利が行使された希薄化後の持株保有比率を記載しています
 
4.本取引の主なスケジュール
当社機関決定 2025年9月9日(日本時間)
Nozomiとの合併契約締結 2025年9月9日(日本時間)
本取引の完了 2025年中(予定)
 
5.取得持分、取得価額及び取得前後の所有持分の状況
異動前の持分割合 7.0%
取得割合 93.0%
取得価額 約883百万米ドル
異動後の持分割合 100.0%
 
6.今後の見通し
 本取引により、今後、当社連結業績予想修正の必要性および公表すべき事項が生じた場合には、速やかにお知らせします。
 
(参考)当社の当期業績予想及び前期実績(連結)
 
<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 インダストリー・モビリティBA OTセキュリティ事業推進部
〒221-0056 横浜市神奈川区金港町1番地7
E-mail:ot-security-info@mf.MitsubishiElectric.co.jp